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アクアポニックスのポンプが止まった|先に魚、次に原因。3つの切り分けと、詰まりの直し方

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黒い魚の水槽と、栽培槽へつながる配管 アクアポニックス

朝、水の音がしない。栽培槽に水が来ていない。魚の水槽をのぞくと、水面が動いていない。アクアポニックスのポンプが止まっている。

調べると「詰まりや水漏れを確認しましょう」と出てきます。それは分かった。知りたいのは、いま何を先にやるか、原因をどう切り分けるか、直るのか買い替えなのか、です。

この記事は、止まった朝にやる順番で書きます。私の設備で止まった原因と、直った方法も、そのまま書きます。

この記事の結論(要点)
  • 止まったら、先に魚の水面を動かす。原因探しはそのあと。その日は餌を止める。
  • 原因は3つ、この順で。電気 → 詰まり → 故障。吸込口を見ればどちらかは分かる。
  • 私の設備で止まった原因は詰まり。分解掃除で直り、買い替えていない。停電で止まったことはない。
  • 予備ポンプの出番は、壊れたときより「掃除しているあいだ装置を止めないため」。
  • 戻して3日、水・魚・野菜を見る。吸込口は月に一度。迷ったら、予備につないでから考える。
黒い魚の水槽と、栽培槽へつながる配管
朝、水の音がしなければ、先に魚の水面を動かす。

アクアポニックスのポンプが止まったら、先に魚、次に原因

答えを先に書きます。止まったら、最初にやるのは原因探しではなく、魚の水面を動かすこと。原因はそのあとで足ります。

理由は、ポンプが止まると、水の浄化・細菌の呼吸・根の呼吸の3つが同時に止まるからです。その中で一番早く限界が来るのが、魚の酸素。野菜も細菌も、数時間は持ちます。魚は、水量と数によっては持ちません。

だから、ポンプを外して原因を見はじめる前に、魚の側に酸素を入れる。エアポンプがあれば入れる。無ければ、バケツで水を汲んで、少し高い所から水槽に戻す。それを数分おきに。水面が動いていれば、酸素は入ります。

原因が分かるまでの時間を、魚に待ってもらうための手当てです。数分で済みます。

もうひとつ、その日は餌を止める。食べれば酸素を使い、水も汚れます。ポンプが戻るまで、餌は無し。

アクアポニックスのポンプが止まったときの順番の図。先に魚の水面を動かして餌を止める。次に電気、詰まり、故障の順に原因を見る。詰まりは分解掃除で戻る。戻したら3日見る
先に魚、次に原因。私の設備では詰まりで、分解掃除で直った。

原因は3つ|詰まりか、電気か、故障か

魚の側が落ち着いたら、原因です。3つしかありません。順番に見ます。

まず電気。プラグが抜けていないか、タイマーが切っていないか、延長コードの先まで来ているか。別の器具をつないで動けば、電気は来ています。ここで直ることが、思ったより多い。

次に詰まり。ポンプの吸込口を見る。藻・根・枯れ葉・スポンジの汚れ。アクアポニックスの吸込口は、藻が集まる場所です。手で触って、ぬめりや詰まりがあれば、それが原因です。

最後に故障。電気が来ていて、吸込口もきれいで、それでも回らない。または回っているのに水が上がらない。それは中の羽根(インペラ)の破損か、モーターの寿命です。

私の設備で止まった原因は、詰まりでした。停電で止まったことはありません。だから、この記事で一番詳しく書けるのは、詰まりの直し方です。

止まっていたのは数時間か、半日以上か|時間で、やることが変わる

原因を見る前に、もうひとつ確かめておくことがあります。いつから止まっていたか、です。

朝に気づいた止まりは、夜のうちに止まったのか、ついさっき止まったのかで、意味が違います。栽培槽の水位を見てください。栽培槽が乾きかけていれば、何時間も止まっています。まだ水が残っていれば、止まってから間がない。

数時間以内なら、魚の水面を動かして、原因を直して戻せば、それで終わりです。野菜も細菌も、その程度なら持ちます。

半日以上なら、戻したあとに見るものが増えます。栽培槽の根が乾いていれば、しばらく水を回してから葉の張りを見る。魚の水槽の水は、細菌が止まっていた分、アンモニアが溜まっている可能性があります。戻した日は餌を止め、翌日に3分の1の水換えを1回。

この見分けを先にしておくと、原因を直したあとに慌てなくて済みます。「直った、よかった」で終わると、翌日に落ちる魚を見ることになる。

回っているのに水が上がらない|空気か、揚程か

電気も来ていて、吸込口もきれいで、モーターの音もする。それなのに栽培槽に水が来ない。この止まり方は、故障ではないことが多い。

ひとつは、空気です。掃除のあとや、水位が下がったあとに、ポンプの中に空気が残って、水を押せなくなることがあります。ポンプを水中で少し傾けて、空気を出す。それだけで動きはじめます。水位が吸込口より下がっていたなら、足し水をしてから。

もうひとつは、揚程。ポンプには持ち上げられる高さの限界があって、配管を付け替えて高くしたり、曲がりを増やしたりすると、回っていても届かなくなります。配管を変えた直後に起きたなら、これです。

どちらでもなく、羽根が回っているのに水が上がらないなら、羽根の欠けか摩耗。そこで初めて、故障の側です。

ポンプの詰まりと故障の見分けの図。詰まりは吸込口のぬめりや根や藻が羽根に絡んでいて掃除で戻る。故障は羽根の欠け、焦げたにおい、回るのに水が上がらないで、替える
吸込口を見れば、どちらかは分かる。

詰まりなら、分解掃除で直る|私の設備で起きたこと

私の設備で止まったポンプは、詰まりが原因で、分解掃除で直りました。買い替えていません。手順は、どの水中ポンプもほぼ同じです。

ポンプを水から出して、吸込口のカバーを外す。中に、羽根(インペラ)が入っています。詰まりの正体は、この羽根の周りに絡んだ細かい根や藻、吸い込まれた枯れ葉です。

やることは、カバーを外して、羽根を抜いて、絡んだものを取って、羽根の軸と受けをこすって洗う。それだけです。使い古しの歯ブラシで足ります。洗剤は使わない。組み直して水に戻せば、回ります。

羽根は、磁石で本体にくっついているだけの構造が多く、引っぱれば抜けます。抜くときに、羽根の向きと、軸の先に小さなゴムの部品があるかを見ておく。組むときに向きを間違えると、回らない。

ポンプの詰まりは、掃除機の紙パックと同じで、吸う力が落ちるのは本体の故障ではなく、手前に溜まったものが原因です。溜まったものを取れば、力は戻ります。

分解して羽根が欠けていたら、それは詰まりではなく故障の側へ。羽根だけ部品で売っている機種もあります。

掃除のあいだ、装置は止まる|予備ポンプの本当の出番

分解掃除は、早くても数十分かかります。そのあいだ、装置は止まったままです。

私の設備では予備のポンプを用意しています。予備の役割は「壊れたときの代わり」だと思っていましたが、実際に出番が多いのはこちらでした。掃除しているあいだ、装置を止めないため。予備をつないでから、本体を外して洗う。魚を待たせなくて済みます。

予備は、本体と同じ機種でなくて構いません。流量が本体と同じくらい出れば足ります。一段小さいものでも、掃除のあいだの数十分なら持ちます。

予備が無いなら、掃除の前に、魚の側にエアポンプを入れておく。それだけで、掃除を急がなくて済みます。

電気か故障なら|直せるものと、替えるもの

電気が原因なら、プラグ・タイマー・コードのどれかです。直したら終わり。ただし、屋外の延長コードで水がかかって落ちていた場合は、乾かして戻すだけでは繰り返します。接続部を地面から上げて、雨がかからない向きに。

故障なら、替えます。羽根が欠けている、モーターから焦げたにおいがする、回るが水が上がらない。このどれかなら、分解掃除では戻りません。予備につなぎ替えて、本体は交換。

私の設備では故障で替えたことはありません。だから、寿命が何年かは書けません。書けるのは、詰まりで止まったポンプは、掃除すれば戻った、それだけです。

戻したあと|見るのは水と根、数日

ポンプが戻ったら、終わりではありません。止まっていた時間の長さで、あとから出るものがあります。

止まっていたあいだ、細菌の呼吸と根の呼吸も止まっていました。数時間なら、戻せば元に戻ります。半日を超えていたら、数日は水の色とにおい、野菜の葉の張りを見る。根が茶色くなっていたら、酸素不足の側です。

魚は、戻った直後より、翌日以降に落ちることがあります。餌は、戻った翌日から少量で。水面に集まって口を動かしているなら、まだ酸素が足りていません。エアポンプを続ける。

戻して3日、水も魚も野菜も変わらなければ、終わりです。

野菜の側に、あとから出るもの

魚は止まった当日に危なく、野菜は数日後に出ます。順番が違うので、見落とします。

止まっていたあいだ、栽培槽の根は水に浸かったまま流れが無い状態か、乾いた状態のどちらかです。流れが無い水に浸かった根は、酸素が足りなくなります。戻して数日たってから、下の葉から黄色くなる、葉の張りが戻らない、根が茶色い。そのどれかが出たら、止まっていた影響です。

やることは、根を切ることでも肥料を足すことでもなく、水を回し続けること。白い根が新しく出てくれば、戻ります。出てこない株は、抜いて植え直す側へ。

止まった翌日に野菜が元気に見えても、それは止まる前の水を体に持っているだけです。3日は見てください。

ハウスの中の栽培槽で育つレタス
止めない前提で、止まったときの手順を持っておく。

二度目を減らす|吸込口を、月に一度

詰まりで止まったなら、次も詰まりで止まります。減らす手は、単純です。

吸込口を月に一度見る。ポンプを出さなくても、吸込口のカバーを外して、絡んだものを取るだけ。羽根まで開けるのは、水の出が落ちたときで足ります。

吸込口にスポンジやネットを付ける。根や枯れ葉が羽根まで届かなくなります。ただし、スポンジ自体が詰まるので、これも月に一度は洗う。

予備ポンプを、届く所に置く。倉庫の奥ではなく、装置の横。止まった朝に探さなくて済む場所へ。

ポンプは、電気なしでの運用には向きません。止めない前提で、止まったときの手順を持っておく。それが一番手間の少ない付き合い方です。

止めていいときは、ある|掃除と水換えの数十分

「止まったら危ない」と書きましたが、自分で止める分には、数十分なら問題ありません。

水換え、栽培槽の掃除、配管の付け替え。そのあいだはポンプを止めて構いません。魚の水槽に水があって、水面が空気に触れていれば、数十分で酸素が尽きることはありません。

危ないのは、止まったことに気づかない時間です。夜中に詰まって、朝まで止まっていた。それが一番長くなる止まり方です。だから、朝いちばんに水の音を聞く。音がしなければ、この記事の最初に戻る。

どこで見切るか|終わりの判断

線を決めておきます。

私の設備でポンプが止まったのは詰まりで、分解掃除で直りました。買い替えていません。停電で止まったことはありません。だから、この線です。

止まっていたら、先に魚の水面を動かす。原因はそのあと。餌はその日止める。

電気→詰まり→故障の順に見る。吸込口にぬめりや根があれば、詰まり。分解掃除で戻る。

羽根が欠けている、焦げたにおい、回るのに水が上がらない。このどれかなら、替える。掃除で粘らない。

戻して3日、水と魚と野菜が変わらなければ終わり。吸込口は月に一度、予備は装置の横に。

迷ったら、予備につないでから考える。動いている装置の前でなら、ゆっくり分解できます。

まとめ

アクアポニックスのポンプが止まったら、先に魚の水面を動かし、餌を止めます。原因は電気・詰まり・故障の順に見ます。

私の設備で止まった原因は詰まりでした。吸込口のカバーを外し、羽根に絡んだ根と藻を取って、歯ブラシで洗う。それで戻り、買い替えていません。停電で止まったことはありません。

予備ポンプの出番は、壊れたときより、掃除しているあいだ装置を止めないためのほうが多い。装置の横に置いておきます。

戻して3日、水と魚と野菜を見る。吸込口は月に一度。迷ったら、予備につないでから考える。

よくある質問(FAQ)

Q. アクアポニックスのポンプが止まったら、まず何をすればいいですか。

A. 魚の水面を動かすことです。エアポンプがあれば入れ、無ければバケツで水を汲んで高い所から戻す。原因を探すのはそのあと。その日は餌を止めます。

Q. ポンプが止まる原因は何ですか。

A. 電気・詰まり・故障の3つです。この順に見ます。私の設備で止まった原因は詰まりで、吸込口と羽根に根と藻が絡んでいました。停電で止まったことはありません。

Q. 詰まったポンプは直せますか。

A. 直せます。吸込口のカバーを外し、羽根を抜いて、絡んだものを取り、軸を歯ブラシでこする。洗剤は使いません。私の設備でも詰まりは分解掃除で戻り、買い替えていません。

Q. 予備のポンプは必要ですか。

A. あると楽です。出番は「壊れたとき」より「掃除しているあいだ装置を止めないため」のほうが多い。同じ機種でなくてよく、流量が近ければ足ります。

Q. ポンプが止まると魚は何時間もちますか。

A. 水量と数で変わるので、数字では書けません。止まっていた時間の目安は、電気なしの記事に書いています。先に水面を動かせば、時間は稼げます。

Q. ポンプが戻ったあと、何を見ればいいですか。

A. 3日間、水の色とにおい、魚の様子、野菜の葉の張りです。魚は翌日以降に落ちることがあるので、餌は翌日から少量で。根が茶色ければ酸素不足の側です。

Q. どうすれば二度目を防げますか。

A. 吸込口を月に一度見る、吸込口にスポンジやネットを付けて月に一度洗う、予備ポンプを装置の横に置く。この3つです。

Q. 停電で止まったときも同じですか。

A. 手順は同じです。先に魚の水面を動かし、電気が戻ったら回して、止まっていた時間で戻したあとの見方を変えます。私の設備では停電で止まったことがないので、経験としては書けません。何時間もつかの目安は電気なしの記事へ。

Q. 水換えのときにポンプを止めても大丈夫ですか。

A. 数十分なら問題ありません。水面が空気に触れていれば酸素は尽きません。危ないのは、止まったことに気づかない時間のほうです。

設備にいくら掛かったのか、どこでつまずいて、どう直したのか。個人で始めたアクアポニックスの記録をnoteに書いています。
→ 費用と失敗の記録をnoteで読む

次に見るのは、ここ

止まると何が起きるか、何時間もつかはアクアポニックスは電気なしでできるかへ。予備を買うならポンプの選び方|流量・揚程・消費電力へ。吸込口の藻が気になるならアクアポニックスの藻・コケ|吸込口だけは別へ。戻したあと根が茶色いなら根腐れの原因は酸素不足へ。月に一度の手入れをまとめて見るならアクアポニックスのメンテナンスへ。