アクアポニックスとは、陸上養殖と水耕栽培を同時に行い、水を変えず、持続可能な農業を実現する、最も地球に優しい農業と言われています。
魚の排泄物を微生物が分解し、植物がそれを栄養として吸収、浄化された水が再び魚の水槽へと戻る、生産性と環境配慮の両立ができる生産システムです。
この記事では、アクアポニックスに用いられる3種類のシステム(メディアベッド、DWC、NFT)を比較して紹介します。どのシステムがあなたに合っているか、ぜひ参考にしてください。
3種類のアクアポニックスシステムの比較
1、メディアベッド
![アクアポニックス メディアベッド 培地](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/morikunsan/20230424/20230424134328.jpg)
メディアベッドはメディア(培地)を利用したアクアポニックスシステムです。
メディアが物理ろ過、生物ろ過の両方を兼ね備えており、メディアが野菜の土台になるので、育てられる野菜も幅広いです。
必要な設備が少なく小~中規模のアクアポニックスに向いている栽培システムです。
家庭用キットとして販売されているアクアポニックスキットの多数がこのメディアベッドシステムになります。
・メリット
初期コストが安い
育てられる野菜の種類が豊富
・デメリット
目詰まりなどを起こした際はメディアベッドを取り出し洗浄しないといけない
2、DWC(Deep Water Culture)Deep Water Culture) Deep Water Culture)
![アクアポニックス DWC](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/morikunsan/20230424/20230424134831.jpg)
培地を使わないシステム。
水深15cm~30cm程度の水槽にラフト(発泡スチロールなど)を浮かべて野菜を植えて育てます。
システムの総水量が多くなるので、水質が安定しやすく、アクアポニックス農場では多く採用されています。レタスなどの葉物野菜だけではなく、トマトなどの実のなる野菜も育てることができます。
中~大規模の農場向き
濾過の役割を担う培地を使用しないので、物理、生物濾過システムを設置する必要があります。
根の酸欠を防ぐため、エアーレーションを行うこともあります。
・メリット
水質が安定する
たくさんの量を育てられる
・デメリット
最初に大量の水が必要になる。
3、NFT(Nutrient Film Technique)
![アクアポニックス NFT](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/morikunsan/20230424/20230424135412.jpg)
DWCシステムと同様にNFTも培地を使用しません。
少量の水が常に流れているパイプの中で育てます。
DWCシステムに比べると水の使用量が少ない。
パイプをつなげていくシステムなので、形状を自在に変えることができます。
中~大規模向き
・メリット
水の消費量が少ない
形状の自由度が高い
・デメリット
根が伸びすぎるとパイプが詰まって漏水してしまう。
まとめ
アクアポニックスは、水産養殖と水耕栽培を同時に行う循環型の農業です。この記事では、アクアポニックスのシステムについて、メディアベッド、DWC(ディープウォーターカルチャー)、NFT(薄膜水耕)の3種類を比較して紹介しました。
以上の3種類のシステムから、自分の目的や条件に合ったものを選ぶことが大切です。
あなたもアクアポニックスをはじめてみませんか?
基本的な知識を理解することができれば
実はそれほど難しい技術はいりません。
あなたも魚で安心安全な野菜をそだててみませんか?
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