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メダカが次々死ぬ|原因は個体でなく環境。全量の水換えは逆効果
めだか
2024.11.05
昨日まで元気だったメダカが、今日は1匹、明日はまた1匹——。次々と死んでいくときほど、飼っている側にとってつらい状況はありません。
複数が続けて死ぬ場合、原因は個々のメダカではなく環境にあります。そして環境要因のほとんどは水質の悪化・水温の急変・酸素不足の3つに集約されます。逆に言えば、この3つを順番に点検すれば、原因はかなりの確率で見つかります。
- 次々死ぬ原因は水質の悪化・水温の急変・酸素不足の3つにほぼ集約される。
- 死ぬ前に必ずサインが出る。水面でパクパク、底でじっと、餌を食べない、体色があせる。
- 1匹死んだらすぐ取り出して1/3だけ水換え。全量交換は水質が一度に変わるので逆効果。
続けて死ぬなら、個体ではなく環境を疑う。
メダカが次々死ぬ3つの原因
1匹だけなら寿命や個体差ということもあります。しかし続けて死ぬなら、それは水槽全体で何かが起きているサインです。
「次々に」死ぬときは、個体の問題ではなく環境の問題です。まずこの3つを疑えば、原因はほぼ絞り込めます。
水質の悪化
もっとも多い原因です。メダカのフンや食べ残しが分解される過程でアンモニアが発生し、これが蓄積すると魚は中毒を起こします。見た目は透明でも、水質は悪化しています。「水がきれいに見えるから大丈夫」は通用しません。
特に見落とされやすいのがカルキ抜き不足です。水道水の塩素はエラや粘膜を傷つけるだけでなく、水を浄化してくれるバクテリアまで殺してしまいます。水換えのたびに調子を崩すなら、まずここを疑ってください。
もうひとつはろ過が追いついていないケース。容器のサイズに対して数が多すぎたり、餌の量が多すぎたりすると、分解が処理能力を超えます。過密飼育は「たくさん飼える」のではなく「破綻が早い」と考えてください。
水道水を使うなら、カルキ抜きは必ず用意してください。塩素を中和するだけでなく、粘膜保護剤を含むタイプならメダカのエラや体表へのダメージも和らげられます。
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そして水質は測らなければ分かりません。アンモニアも亜硝酸も無色透明で、目で見て判断することはできません。試験紙なら数十秒で、いま危険な状態かどうかが分かります。「次々死ぬ」の原因究明では、これがいちばん確実な一手です。
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水温の急変
メダカは変温動物で、水温がそのまま体温になります。だから数℃の急変でも大きなダメージを受けます。
いちばん多いのが買ってきた直後です。袋の水と飼育水の温度・水質が違うまま放り込むと、ショックで数日以内に死にます。袋ごと30分ほど浮かべて温度を合わせ、少しずつ飼育水を混ぜてから移す——これだけで導入直後の死は大きく減ります。
屋外飼育なら、夏の高温と冬の冷え込み、そして1日の寒暖差が問題になります。特に小さな容器は水温が振れやすいので、夏はすだれで日陰を作り、水量を増やして温度変化を緩やかにします。
酸素不足
酸素は水温が高いほど溶けにくくなります。つまり夏の高水温と過密が重なると、一晩で酸欠が起こります。朝になったら複数が死んでいた、というケースの多くはこれです。
意外に知られていないのが、夜間は水草も酸素を消費することです。昼は光合成で酸素を出しますが、夜は呼吸するだけ。水草を大量に入れた過密水槽は、夜明け前に酸素が最も少なくなります。水面で口をパクパクさせていたら、それは酸欠のサインです。エアレーションを足してください。
酸欠が疑われるなら、エアレーションの追加が最も直接的な対処です。ポンプ・エアストーン・逆止弁が揃ったセットなら、届いたその日から使えます。夏場は「足りているか」ではなく「余裕があるか」で考えると安全側に倒せます。
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死ぬ前に必ず出る危険サイン
死ぬ前には必ずサインが出る。どれか1つでも出たら、その日のうちに手を打つ。
メダカは突然死ぬわけではなく、その前に必ず変化が現れます。ここに気づけるかどうかが、次々死ぬのを止められるかどうかの分かれ目です。
これらは「助けて」のサインです。1匹でも見えたら、その日のうちに水質・水温・酸素を点検すれば手遅れを防げます。
毎日じっくり観察する必要はありません。餌をあげるときの数十秒だけ、泳ぎ方と呼吸を見る。それだけで十分に異変は拾えます。いつもは寄ってくるのに来ない、水面近くに集まっている、1匹だけ底にいる——こうした「いつもと違う」に気づくことが、いちばんの予防になります。
死に方のパターンで原因を絞る
上から見れば絞れる。全体が沈んでいれば環境、1匹だけなら個体の問題。次々死ぬのは左のパターン。
いつ、どんなふうに死んだか。ここに原因のヒントがあります。
死に方のパターンで原因は絞れます。「一晩で複数」なら急変、「数日おきに1匹ずつ」なら慢性的な水質悪化です。
導入直後なら、水合わせというより容器がまだ出来ていないことが原因です。これがいちばん多い型で、飼育者の報告でも繰り返し出てきます。買ってきた翌日に1匹、その後1〜2日おきに1匹ずつ減っていき、1週間で群れが消える。死骸に白い点も傷も見当たらない——このかたちなら、ほぼ確定です。一晩で複数なら酸欠か水質の急変。数日おきに1匹ずつなら、じわじわ進む水質悪化。このように分けて考えると、闇雲に対処せずに済みます。
冬に底でじっとしている場合は要注意です。死んでいるのではなく冬眠していることがあります。メダカは水温が10℃を下回るとほとんど動かなくなり、餌も食べません。この時期にむやみに触ったり、水を大きく換えたりすると、かえって体力を奪います。
買ってきて1週間以内なら、疑うのはここだけ
新しい容器や、水を張ったばかりの鉢で起きる連続死には、はっきりした理屈があります。アンモニアと亜硝酸を分解する硝化細菌が、まだ十分に増えていないという一点です。
メダカの排泄物はアンモニアになります。これは魚にとって猛毒です。本来はろ材や底床、容器の壁に付いた硝化細菌が分解しますが、その細菌が住み着くには、ふつう1か月ほどかかります。水を入れて10日空けても、先に稚魚を少数だけ入れて慣らしても、足りないときは足りません。その手順を踏んだうえで死なせてしまった報告もあります。
見分けの手がかりは、同居している生きものです。ドジョウやエビ、貝は平気なのにメダカだけ減っていく——これは「ほかが元気だから水質ではない」の証明にはなりません。毒への強さは生きものによって違うので、弱い順に落ちていくのが普通です。メダカだけ死ぬことは、むしろ水質を疑う理由になります。
水が透明であることも、安全の証明にはなりません。アンモニアも亜硝酸も、色がないからです。澄んだ水のまま魚が減っていくのは、この時期のいちばん典型的な光景です。
やることは3つです。餌をほぼ止める(毒の元を減らす)、水を3分の1ずつ、頻度を上げて換える(薄める)、魚を絶対に足さない。減った数を補おうと買い足すのが、いちばんやってはいけないことです。細菌が追いつくまで、負荷を増やさずに待ちます。
数値で確かめたいなら試験紙があります。ただしテトラの6in1にアンモニアの項目はありません(測れるのは総硬度・硝酸塩・亜硝酸塩・塩素・炭酸塩・pH)。アンモニアを見るなら専用の試験紙が要ります。亜硝酸塩だけでも上がっていれば、この型だと判断できます。
メダカが死んだときの正しい対処
まずやるべきはすぐに取り出すことです。死骸をそのままにすると分解が始まり、アンモニアが一気に増えて、次の犠牲を招きます。
全部の水を換えたくなりますが、やめてください。硝化細菌は水の中にもいますが、ろ材や底床、容器の壁の表面にいるぶんのほうがずっと多いです。生物ろ過の能力は、細菌が付ける表面積で決まります。ですから全部換えても細菌がゼロになるわけではありません。ただし水の中にいたぶんは減ります。10の細菌で10の汚れを処理していたところが5になれば、残りは処理されずに溜まります。そこへ水温やpHの急変とカルキが重なる。1/3の部分換水と絶食が、いちばん確実な初動です。
よく聞かれるのが「メダカが死んだら水を全部換えるべきか」という質問ですが、答えはいいえです。硝化細菌は水の中にもいて、水を捨てればそのぶんは減ります。処理できる量が落ちれば、アンモニアは溜まります。さらに水温やpHが一度に変わり、カルキも入る。一時的にきれいになっても、そのあとが不安定になります。1/3程度の部分換水に留め、カルキを抜き、水温を合わせた水を使ってください。
取り出した個体は、可燃ごみとして処理するか、土に埋めるのが一般的です。川や池に流すのは絶対に避けてください。病原体を自然界に広げる恐れがあり、生態系への影響もあります。庭に埋める場合は、他の生き物に掘り返されない程度の深さを確保します。
そして数日は餌を控えめにして観察します。汚れの供給を減らしながら、残ったメダカの様子を見る。ここで焦っていろいろ手を出すより、環境を静かに保つほうが回復は早くなります。
水換え後や立ち上げ直後に調子を崩すなら、ろ過バクテリアが足りていない可能性があります。バクテリア剤を使うと、アンモニアを分解する環境が立ち上がるまでの期間を短縮できます。
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死んだふり?──動かないだけのこともある
底に沈んで動かないメダカを見て「死んだ」と判断するのは早計です。低水温では動きが極端に鈍くなり、生きていてもほとんど動きません。見分け方と、底でじっとする理由の切り分けはメダカが底で動かない|寝ているか、冬眠か、死ぬ前かにまとめました。
寿命による死との見分け方
メダカの寿命は飼育下でおよそ2〜3年です。この年齢に近い個体が静かに死んでいくのは、環境の問題ではなく自然な経過かもしれません。
老化のサインとしては、体色があせる、動きがゆっくりになる、痩せてくる、産卵しなくなる、といった変化が数か月かけて緩やかに進みます。急に複数が死ぬ場合とは、時間の流れが明らかに違います。
また、季節の変わり目と繁殖期は体力を消耗します。特にメスは産卵で大きく体力を使うため、繁殖期のあとに落ちることがあります。この時期は餌の質を上げ、水質を安定させて負担を減らしてやると、失う数を減らせます。
止まったと判断できるのは、いつか
手を打ったあと、どこまで続ければいいのかが分からないままだと、毎日おびえながら水槽を見ることになります。区切りをはっきりさせておきます。
3日続けて1匹も死ななければ、いったん止まったと考えて構いません。次々死ぬときは1〜2日おきに減っていくので、3日空くのは流れが変わった合図です。ただし、これは「原因が消えた」ではなく「進行が止まった」の意味です。
本当に落ち着いたかどうかは、1週間で見ます。1週間死なず、残ったメダカが水面近くまで上がってきて餌を食べ、底でじっとしている個体がいないなら、環境が回復したと判断していいところです。
この間の水換えは、止まったからといってすぐ元に戻さないでください。2〜3日に1回、3分の1ずつを1週間は続けます。急に元の頻度に戻すと、下がりかけていた数値がまた上がることがあります。餌も同じで、少なめから数日かけて戻します。
3日空いてまた死に始めたときは、原因の見立てが違っています。水質だと思って水を換えていたのに酸素不足だった、というような取り違えです。この記事の3つの原因を、もう一度ひとつずつ確かめ直してください。とくに夏場は、水質が整っていても夜間の酸欠だけで死に続けることがあります。