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水槽の立ち上げは即日できる?メダカなど生体を当日入れる手順と、終わりの目安

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水槽の立ち上げは即日できるかを解説する記事のアイキャッチ。「今日、入れていい/袋の中が一番狭い」の見出しと、透明な容器の中のメダカ数匹 めだか

水槽を買って、メダカも買って帰ってきた。調べたら「立ち上げに4週間」と出てくる。即日で立ち上げる方法はないのか、と探して、この記事にたどり着いたはずです。

先に、いちばん大事なことを書いておきます。本来は、水槽を立ち上げてから魚を迎えます。水ができるのを待ってから買いに行く。それが順番です。これから買う人は、そうしてください。そのほうが失敗しませんし、あとの手間もかかりません。

この記事は、その順番を踏めなかった人のためのものです。知らずに一緒に買ってしまった。もらってしまった。そういう場合、時間は巻き戻せません。いま手元にいる魚を、どうすれば死なせずに済むか。ここから先はその話です。

店や通販では、魚のことを生体と呼びます。生体の導入は立ち上げ後、と言われるのが普通です。それでも、ここで一度、袋の中を見てください。店で入れてもらうビニール袋の水は、1リットルもありません。そこに何匹も入っています。水面も手のひらほどしかない。いま手元にある中で、袋の中がいちばん悪い環境です。

「4週間待つ」の中身は「袋のまま待つ」です。それはできません。立ち上がっていない水槽でも、水が多ければ毒は薄まります。だから、今日入れて構いません。というより、入れるほうが安全です。

この記事の結論(要点)
  • 本来は、立ち上げてから魚を迎えます。これから買う人は、水ができるのを待ってください。以下は、先に魚が来てしまった場合の手当てです。
  • その場合は、今日入れてください。店の袋は水が1リットルもなく、いま手元でいちばん悪い環境です。立ち上がっていない容器でも、水が多ければ毒は薄まります。
  • いちばん速いのは、すでに立ち上がっている容器からろ材・砂利・飼育水のどれかを分けてもらうこと。待ち時間がほぼ無くなります。
  • もらえないなら、バクテリア剤を入れて空気を送り、餌を止めて、毎日測ります。数値が出たら、その日に水を3分の1換えます。換えたら、換えた量に合わせて菌を足します。
  • 試験紙が無いなら、測らずに毎日4分の1から3分の1を換えてください。1週間から4週間続けます。
  • バクテリア剤を多めに入れる手もあります。ただし増えるときに酸素を使うので、多く入れるほどエアレーションが要ります。
  • 終わりは数値で分かります。アンモニアと亜硝酸がどちらも出なくなったら、餌と魚を戻していきます。だいたい2〜4週間です。
白い網ですくわれたメダカ数匹
買ってきたその日に入れられます。手順を間違えなければ。
買ってきたメダカをその日に水槽へ入れる手順のグラレコ。袋の中が一番せまい、先に水を用意する、水温を合わせる、魚だけ移す、翌日から測って換える
その日に入れるなら、この順番で。
  1. メダカを当日入れる最短手順|ろ材をひとつかみ分けてもらう
  2. もらえないときに、当日やること
    1. 水槽がある人は、全部そのまま入れてください
    2. 袋の水は、入れないほうが安全です
    3. 水槽が無い人は、何に入れるかを先に決める
    4. 翌日から
    5. 試験紙が無いときは
  3. 立ち上げはいつ終わるのか
  4. 「バクテリア剤を多めに入れる」は成立します
    1. 効くものと、効かないものがある
    2. 菌が「くっつく」のを助ける材料もあります
  5. 屋外なら楽になるのか
  6. まとめ
  7. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 生体導入は、水槽を立ち上げた当日にやってもいいですか?
    2. Q. 水槽を立ち上げたその日にメダカを入れても大丈夫ですか?
    3. Q. 袋の水は水槽に入れてもいいですか?
    4. Q. 酸素を詰めてある袋なら、そのまま入れても大丈夫ですか?
    5. Q. 急いでいます。水合わせは省いてもいいですか?
    6. Q. 水槽がありません。何に入れればいいですか?
    7. Q. 45cm水槽に20匹買ってきてしまいました。数を減らしたほうがいいですか?
    8. Q. バクテリア剤を多めに入れれば、早く立ち上がりますか?
    9. Q. 何本入れれば足りるのか、どう計算すればいいですか?
    10. Q. 立ち上がったかどうかは、どう判断しますか?
    11. Q. 餌はいつから再開できますか?
    12. Q. 屋外のトロ舟でも同じですか?
  8. あわせて読みたい:メダカを迎える前後

メダカを当日入れる最短手順|ろ材をひとつかみ分けてもらう

先に、いちばん確実な方法を書きます。すでにメダカを飼っている容器から、ろ材・底の砂利・飼育水のどれかを分けてもらってください。それを新しい容器に入れれば、その日から回ります。

いちばん効くのは、ろ材や砂利です。菌の多くは、物の表面にくっついているからです。ろ材ごと運べば、菌がまとまって移ります。

飼育水そのもの、いわゆる種水も有効です。水の中にも菌はいます。ろ材ほどの密度はありませんが、量を多く入れられるのが利点で、バケツ一杯もらえるなら十分な助けになります。ろ材と種水の両方をもらえるのが理想です。

魚が入っている水槽から底の砂利をひとつかみすくい、新しい水槽へ移しているイラスト
魚が泳いでいる容器から、ひとつかみ。それだけで待ち時間がほぼ無くなる。

自分がもう1つ水槽を持っているなら、これで終わりです。持っていなくても、飼っている知り合いに声をかける価値はあります。買った店で聞いてみるのも手です。店にとっては、その一握りで魚が死なずに済むほうが得だからです。

屋外で飼っている人はもっと簡単です。いま魚が泳いでいる容器の中から、底の砂利でも、沈めてある軽石でも、鉢底ネットでも構いません。ひとつかみ取り出して、そのまま新しい容器へ移してください。

条件はひとつだけです。魚が入っている容器に、しばらく沈んでいた物であること。庭に転がっている石や、買ってきたばかりの砂利では意味がありません。菌は、魚のいる水の中で時間をかけて増えたものだからです。見た目が同じでも、水に入っていなかった物には菌がいません。

これができるなら、以下は読まなくて大丈夫です。餌をやりながら、普通に飼い始めてください。

もらえないときに、当日やること

ここからは、種になる物が手に入らない場合です。順番があるので、そのとおりに進めてください。

水槽がある人は、全部そのまま入れてください

買ってきた数が多くても、迷わず全部入れて構いません。水が多いほど、出てくるアンモニアは薄まるからです。45cm規格の水槽で約35リットル、60cm規格で約57リットル。この水量があれば、菌が育っていなくても数日は持ちこたえます。

水を張ってカルキを抜き、バクテリア剤を規定量入れ、空気を送りはじめます。ここまでやってから、水合わせをしてメダカを移します。

急いでいても、水温合わせだけは省かないでください。袋のまま容器に30分ほど浮かべて、外と中の水温をそろえます。そのあと容器の水を少しずつ袋に足して、水質にも慣らします。手順はメダカの水合わせにまとめてあります。

透明な小さい容器の中で、横から見たメダカ数匹
分けずに、水の多いほうへまとめて入れる。

その日は、水を大きく換えないでください。入れたばかりのバクテリアは、まだ水の中に浮いています。これはメーカー自身が「添加直後の硝化菌は水槽内を浮遊しています」と書いていることで、この状態で水を換えると、入れた菌をそのまま捨てることになります。

餌はやりません。ここがいちばん効きます。

アンモニアは、食べ残しが腐って出てくるだけではありません。メダカ自身が、体から出しています。大半はエラから水中へ出ていて、尿として出るぶんは1割にもなりません。ただし、その元をたどると餌のタンパク質です。餌を止めれば、体から出てくる量そのものが減ります。ゼロにはなりませんが、大きく違います。メダカは数日食べなくても弱りません。

店のビニール袋と水槽の比較イラスト。同じ8匹でも、袋は水が1リットルもなく密集し、水槽ではゆったり泳いでいる
同じ8匹でも、袋の中は水が1リットルもない。

袋の水は、入れないほうが安全です

「袋の水にも菌がいるから、種水として一緒に入れたい」と考える人がいます。菌がいるのは事実です。ただし袋の水には、それを上回る危険があります。

輸送のあいだ、メダカは呼吸を続けます。出てくる二酸化炭素が水に溶けて、袋の中の水は少しずつ酸性に傾いていきます。これ自体は悪いことではありません。酸性のほうがアンモニアの毒性は低くなるからです。同じ量のアンモニアでも、酸性寄りの水では魚を傷つけにくい形になっています。

問題は、袋を開けたときに起きます。二酸化炭素が空気中へ抜けて、水が一気に中性側へ戻ります。すると、それまで無害な形で溶けていたアンモニアが、有毒な形に変わります。袋の中にはアンモニアが溜まっているので、開けた瞬間から毒性が跳ね上がる、ということです。

通販で届いた酸素入りの袋でも、同じことが起きます。二酸化炭素はメダカの呼吸から出るので、詰めた気体が空気か酸素かは関係ありません。酸素を詰めるのは、長い輸送のあいだ酸素を切らさないためであって、二酸化炭素を減らすためではありません。むしろ酸素入りの袋は長時間の輸送に使われるので、そのぶんアンモニアは多く溜まっています。通販で届いた袋のほうが、店から持ち帰った袋より条件は厳しいと考えてください。

だから袋の水は、種水として使うには向きません。菌の量に対して、抱えているアンモニアが多すぎます。水合わせが済んだら、メダカだけを網ですくって移してください。

種水そのものは有効です。欲しいなら、袋ではなく店の水槽から分けてもらってください。同じ店の水でも、袋に詰められて時間が経ったものとは別物です。

容器ごとの水量の比較図解。45cm水槽は約35リットル、60cm水槽は約57リットル、屋外のトロ舟は40〜60リットル、NVボックス13は8〜10リットル、店のビニール袋は1リットルに満たない
水が多いほど毒は薄まる。まずリットル数を見る。

水槽が無い人は、何に入れるかを先に決める

水槽をまだ買っていない、あるいは間に合わなかった場合です。家にある容器の中から選びます。見るところは2つだけです。

何リットル入るか。水が多いほど毒が薄まります。袋の水は1リットルもないので、それより多ければ何でも改善になります。

上から見て、どれくらい広いか。酸素は水面から入るので、同じ水量なら水面が広いほうが有利です。泳げる範囲も横に広がります。深くて口の狭い容器と、浅くて広い容器なら、後者のほうが向いています。

バケツでも構いません。ただし同じ量が入る平たい容器が家にあるなら、そちらを選んでください。金属の容器と、洗剤で洗った容器だけは避けます。水は水道水でよく、カルキ抜きだけは必ず使ってください。

容器が決まったら、あとは水槽の場合と同じです。バクテリア剤があれば入れ、空気を送れるなら送り、餌はやらない。器具を買いに行くのは翌日で間に合います。

翌日から

毎日、アンモニアと亜硝酸を測ります。試験紙を水につけて色を見るだけです。数値が出なければ、何もしません。餌もまだやりません。

数値が出たら、水を3分の1換えます。カルキを抜き、水温を合わせた水を使ってください。そして換えたあとに、換えた水の量に合わせてバクテリア剤を足します。これもメーカーが「水換え時にはバクテリアを水換え水量にあわせて、添加してください」と明記しています。換えれば流れ出るぶんがあるので、そのつど補います。

数値が高いときや、魚が水面で口をパクパクさせているときは、その日のうちにもう一度換えてください。1日に2回換えても構いません。魚を守るほうが先です。

試験紙が無いときは

今日買いに行けない人もいます。その場合は、測らずに進める目安を書いておきます。

毎日、水の4分の1から3分の1を換えてください。それを1週間から4週間続けます。測っていないので立ち上がったかどうかは分かりませんが、換え続けているあいだは、溜まる前に薄めていることになります。餌も同じあいだ、控えめにしてください。

2週間ほど続けて、メダカが元気に泳ぎ、水面で口をパクパクさせることもなく、底でじっとしている個体もいないなら、餌を少しずつ戻して構いません。ただし、これは目安であって確認ではありません。次に容器を増やすときのためにも、試験紙は1つ持っておくと迷わなくなります。

立ち上げ中の水質の推移の図解。アンモニアが先に上がって下がり、入れ替わるように亜硝酸が上がる。亜硝酸が上がったら折り返しで、両方出なくなったら立ち上がり完了
亜硝酸が上がってきたら折り返し。両方出なくなったら終わり。

立ち上げはいつ終わるのか

ここが分からないまま「毎日測って、毎日換える」と言われても、続けられません。終わりの見分け方を書きます。

アンモニアと亜硝酸が、どちらも数日続けて出なくなったら終わりです。これが立ち上がった状態です。かかる日数は環境によりますが、種をもらわずに始めた場合、だいたい2〜4週間です。

途中の変化にも順番があります。まずアンモニアが出て、やがて下がりはじめ、入れ替わるように亜硝酸が上がります。アンモニアを分解する菌が先に育ち、その分解物である亜硝酸を食べる菌があとから育つためです。亜硝酸が上がってきたら、折り返し地点だと思ってください。ここで慌てて全部の水を換えると、せっかく育った菌まで薄めることになります。

両方が出なくなったら、まず餌を少しだけ再開します。翌日また測って、数値が出なければもう少し増やす。これを数日かけて、いつもの量まで戻していきます。ここでいう「戻す」は、立ち上げのあいだ止めていた餌を、普通の量に戻すという意味です。メダカを買い足したい場合は、餌が普通に戻ってからにしてください。

ここまで来れば、あとは普段の飼育です。毎日測る必要もなくなります。

「バクテリア剤を多めに入れる」は成立します

ここまで読んで、こう思った人がいるはずです。足りないなら、多めに入れればいいのではないか。

そのとおりです。菌は物なので、多く入れればそのぶん処理できます。規定量より多めに入れれば、立ち上がるまでの日数は短くなります。下水処理場は働いている汚泥を持ち込んで動かしますし、水族館の巨大な水槽もこの方法で立ち上げます。

ただし、多めに入れるなら守ることがあります。空気をしっかり送ってください。

硝化は酸素を使う反応です。比率が決まっていて、アンモニア態窒素1mgを硝酸まで分解するのに、酸素が4.57mg要ります。さらにやっかいなのは、酸素を大量に使うのが、狙った硝化菌ではないことです。

硝化菌は増えるのが遅く、条件がよくても2倍になるのに12〜32時間かかります。一方、バクテリア剤に一緒に入っている有機物を食べる菌は、20〜30分で倍になります。濃い培養液を大量に入れると、この速いほうが先に爆発的に増えて、水が白く濁り、酸素を持っていきます。「バクテリアを入れたら白濁した」の正体がこれです。

逆に言えば、空気さえ足りていれば、多めに入れることの障害はほぼ無くなります。白濁も数日で収まります。

問題は別のところにあります。何本入れれば足りるのか、誰も教えてくれないことです。

バクテリア剤の裏面を見てください。使用量の表は、どれも水槽の大きさで書かれています。60cm水槽ならこの量、45cm水槽ならこの量、というふうにです。「1本で1日◯mgのアンモニアを処理できます」という表示が、どこにもありません。魚の数ではなく、容器の大きさで売られているからです。

魚の側は計算できます。アンモニアはエラから出ますが、その元は餌のタンパク質なので、養殖の設計では餌の量から発生量を出します。餌1kgあたりアンモニア態窒素が約36.7gです。体長3cmのメダカ10匹に体重の3%の餌をやると、1日およそ4.4mg。出るほうは分かるのに、処理するほうが分からない。だから、どれくらいの量を入れれば足りるのかを、先に決められません。

結局、入れて、測って、足りなければ足すに戻ります。多めに入れること自体は正しいのですが、それでも測る作業からは逃げられません。

ろ材の表面を拡大したイラスト。上は土台が無くて細菌がまばら、下はぬめりの土台の上に硝化菌がびっしり住み着いている
硝化菌は自分では付きにくい。ほかの菌が作った土台に、あとから住み着く。

効くものと、効かないものがある

もうひとつ知っておいたほうがいいことがあります。製品によって、効き方に差があります。

2022年に、市販の立ち上げ促進剤5種類を対照付きで比べた研究がエキゾチックペット医学の専門誌に出ました。約38Lの水槽にアンモニアを1mg/L加えて14日間追ったところ、5種類のうち4種類は有意に減らせませんでした。

古い話もあります。1998年の研究で、淡水の水槽で亜硝酸を分解しているのは、それまで言われていた種類とは別の系統の菌だと分かりました。同じ研究では、古い種類の菌を含んだ市販品を入れても、その菌は増えませんでした。中身が違えば、いくら足しても住み着きません。

なお、この2022年の研究で試されたのは海外で流通する5製品で、日本で広く使われているバイコムは対象に入っていません。この結果でバイコムを否定することはできません。

菌が「くっつく」のを助ける材料もあります

菌をくっつけやすくする専用の材料があります。特殊な加工でバクテリアを吸い寄せ、約10時間で99.99%を定着させるというものです。

ここは正確に読んでください。99.99%は「入れた菌が流されずにくっついた割合」であって、「10時間で処理能力が完成する」ではありません。メーカー自身も「他のろ過材へとバクテリアが徐々に増殖することで、水質が安定します」と書いています。短くなるのは、くっつくまでの時間だけです。

それでも意味はあります。水換えのたびに菌を失う量が減るからです。上に書いたとおり、立ち上げ中は水をよく換えるので、ここが効きます。

ただし条件があります。使い方に「水の流れに平行になるように」「ウールマットを通過した水に」とあるとおり、ろ過器の中に入れて水を通す前提です。止水にただ沈めても、本来の働きにはなりません。

ろ過器が無い容器なら、中心に空気の石を置けば流れは自分で作れます。泡が上がるとき水を連れて上がるので、まわりから水が吸い込まれます。投げ込み式フィルターとまったく同じ仕組みです。

実際、このバクテリア剤を作る会社が販売していた一体型の水槽も、「ろ過槽壁面にエアーストーンを設置し、エアレーションを行うことでろ過槽内部に乱流が起き、ろ過効率が良くなる」という設計でした。

エアリフトの断面イラスト。ろ材の中心の空気の石から泡が上がって水を持ち上げ、そのぶんまわりからろ材の中へ水が吸い込まれる
泡が水を持ち上げると、まわりからろ材の中へ水が入る。

そう考えると、千円前後の投げ込み式フィルターは、立ち上げの時期にはよくできた道具です。空気を送る役と、水をろ材に通す役を1台で兼ねています。

そのまま入れるだけで使える形の吸着材もあります。小さな容器で使いたいときはこちらです。

屋外なら楽になるのか

屋外でも当日入れられます。ただし「屋外だから大丈夫」ではありません。効いているのは水量と水面の広さで、置き場所ではないからです。

トロ舟や大きめの睡蓮鉢は40〜60リットル入ります。45cm水槽の35リットルより多いので、同じ数のメダカを入れても薄まります。浅くて広い形なので水面も広く、酸素が入りやすい。この2つが揃うと、ぶくぶくが無くても足りることが多くなります。

逆に言えば、小さい屋外の容器は、屋内の水槽より条件が悪くなります。NVボックス13は8〜10リットル、小さめの睡蓮鉢も同じくらいです。45cm水槽より水が少ないので、同じ数を入れれば濃くなります。「屋外だから平気」で数を増やすと、そこで失敗します。

そして水量が多くても、硝化菌がまだいないことは屋内とまったく同じです。餌を止めることと、測ることは変わりません。屋外は種になる物を手に入れやすいので、すでに飼っている容器があるなら、砂利や軽石をひとつかみ移すのがいちばん速いのも同じです。

まとめ

買ってきたメダカを袋のまま4週間待つ必要はありません。今日入れて構いません。

いちばん速いのは、立ち上がった容器からろ材か砂利をひとつかみもらうこと。これができれば、その日から普通に飼えます。

もらえないなら、バクテリア剤を入れて空気を送り、餌を止めて、毎日測る。数値が出たら3分の1換えて、換えたぶんだけ菌を足す。多めに入れて日数を縮めることもできますが、そのぶん空気が要ります。

そして、アンモニアと亜硝酸がどちらも出なくなったら終わりです。2〜4週間が目安になります。そこから餌を少しずつ普通の量に戻して、普段の飼育に入ってください。

最後にもう一度だけ書いておきます。次に容器を増やすときは、先に立ち上げてから買いに行ってください。水ができてから迎えれば、餌を止める必要も、毎日測る必要もありません。この記事に書いたことは、順番を踏めなかったときの手当てであって、毎回これをやるためのものではありません。

立ち上げの途中は、何日目に何を測ったかが分からなくなります。「メダカ台帳」は容器ごとに、測った日と数値がそのまま並びます。
→ 何日目にアンモニアが消えたかを、あとで見返せる
台帳でできることを、もう少し詳しく

よくある質問(FAQ)

Q. 生体導入は、水槽を立ち上げた当日にやってもいいですか?

A. 本来は立ち上げてから導入するのが順番です。ただし生体がすでに手元にあるなら、当日入れて構いません。袋の中は水が1リットルもなく、手元でいちばん悪い環境だからです。数を控えめにする必要もありません。水の多い容器に移し、餌を止めて、翌日から測ってください。

Q. 水槽を立ち上げたその日にメダカを入れても大丈夫ですか?

A. 本来は立ち上げてから迎えるのが順番なので、これから買うなら水ができるのを待ってください。ただし、すでに魚が手元にいるなら今日入れて構いません。むしろ袋のまま置いておくほうが危険で、店の袋は水が1リットルもないところに何匹も入っています。立ち上がっていない容器でも、水が多ければ毒は薄まります。バクテリア剤を入れて空気を送り、餌を止めて、翌日から毎日アンモニアと亜硝酸を測ってください。数値が出たら3分の1の水換えをします。すでに立ち上がっている容器からろ材か砂利を分けてもらえるなら、それがいちばん速く、その日から普通に飼えます。

Q. 袋の水は水槽に入れてもいいですか?

A. 入れないほうが安全です。輸送のあいだ二酸化炭素が溜まって袋の水は酸性寄りになっており、その状態ではアンモニアの毒性が抑えられています。袋を開けると二酸化炭素が抜けて中性側へ戻り、溜まっていたアンモニアが有毒な形に変わります。菌もいますが、抱えているアンモニアのほうが多すぎます。水合わせのあと、メダカだけを網ですくって移してください。種水が欲しいなら、袋ではなく店の水槽から分けてもらいます。

Q. 酸素を詰めてある袋なら、そのまま入れても大丈夫ですか?

A. 同じです。二酸化炭素はメダカの呼吸から出るので、袋に詰めた気体が空気でも酸素でも溜まります。酸素を詰めるのは輸送中に酸素を切らさないためで、二酸化炭素を減らすためではありません。むしろ酸素入りの袋は長時間の輸送に使われるぶん、アンモニアが多く溜まっています。水合わせのあと、メダカだけをすくって移してください。

Q. 急いでいます。水合わせは省いてもいいですか?

A. 水温合わせだけは省かないでください。袋のまま容器に30分ほど浮かべて、外と中の水温をそろえます。そのあと容器の水を少しずつ袋に足して水質にも慣らします。立ち上がっていない容器に入れる場合でも、この手順は変わりません。

Q. 水槽がありません。何に入れればいいですか?

A. 家にある容器の中で、水が多く入り、上から見て広いものを選んでください。酸素は水面から入るので、同じ水量なら水面が広いほうが有利です。泳げる範囲も広がります。バケツでも構いませんが、同じ量が入る平たい容器があるならそちらのほうが向いています。金属の容器と、洗剤で洗った容器は避けてください。水は水道水でよく、カルキ抜きだけは必ず使います。

Q. 45cm水槽に20匹買ってきてしまいました。数を減らしたほうがいいですか?

A. 減らす必要はありません。全部そのまま水槽に入れてください。バケツに分けると水量が減って、かえって濃くなります。そのうえで餌を止め、毎日測って、数値が出たら3分の1ずつ換えてください。アンモニアの出どころはほとんどが餌なので、止めているあいだは出てくる量が大きく減ります。

Q. バクテリア剤を多めに入れれば、早く立ち上がりますか?

A. 早くなります。菌の量を増やせば、そのぶん処理できるからです。ただし増えるときに酸素を使うので、多く入れるほどエアレーションが要ります。一緒に入っている有機物を食べる菌が先に増えて白濁し、酸素を奪うことがあるためです。空気が足りていれば、多めに入れて問題ありません。

Q. 何本入れれば足りるのか、どう計算すればいいですか?

A. 計算できません。使用量の表は水槽の大きさで書かれていて、処理できるアンモニアの量が公表されていないためです。魚が出す量は餌から計算できますが、菌の側の数字が無いので突き合わせられません。入れて、測って、足りなければ足すという進め方になります。

Q. 立ち上がったかどうかは、どう判断しますか?

A. アンモニアと亜硝酸が、どちらも数日続けて出なくなったら立ち上がっています。途中はまずアンモニアが上がり、下がると入れ替わりに亜硝酸が上がります。亜硝酸が上がってきたら折り返し地点です。種をもらわずに始めた場合、だいたい2〜4週間かかります。

Q. 餌はいつから再開できますか?

A. 両方の数値が出なくなってからです。まず少しだけ与えて、翌日に測って数値が出なければもう少し増やす、という進め方で数日かけて普通の量に戻します。魚を追加するのは、餌が普通に戻ってからにしてください。

Q. 屋外のトロ舟でも同じですか?

A. 当日入れられる点は同じです。トロ舟のように40〜60リットル入る容器なら、水が多く水面も広いのでぶくぶくが無くても足りることが多く、屋内より楽になります。ただし効いているのは水量と水面の広さで、屋外かどうかではありません。NVボックス13や小さめの睡蓮鉢は8〜10リットルしかないため、45cm水槽より条件が悪くなります。硝化菌がいないことは同じなので、餌を止めて測る点は変わりません。

あわせて読みたい:メダカを迎える前後