夜、餌をやろうとして容器が空だと気づく。買い置きは無い。店はもう閉まっている。「家にあるもので何かあげられないか」と台所を見回している——いま、そのあたりだと思います。
先に答えを書きます。今夜は、何もあげなくて大丈夫です。そして明日かあさってに専用の餌を買えば、この件は終わります。台所の食材の出番は、ほとんどありません。順に説明します。
- 数日なら、与えないのが一番安全です。メダカは夏でも2〜3日は餌なしで平気です。春や秋なら、もっと余裕があります。
- 危ないのは空腹より、慌てて入れた食べ物で水が悪くなることです。パン・ご飯・味の付いた物は入れないでください。
- どうしても与えたいなら、昔から使われてきたのはゆで卵の黄身です。米粒より小さくひとかけ。食べ残しはすぐ取り除きます。
- 明日、110円で解決します。セリアにもダイソーにもメダカの餌が売られています。
- 専用餌が手に入ったら、代用は終わりです。代用は一時しのぎで、主食にはなりません。

餌を切らしたら、数日は「与えない」が正解
メダカは毎日食べないと死ぬ魚ではありません。夏でも2〜3日は餌なしで平気です。変温動物なので、体を温めるためのエネルギーが要らず、消費がとても少ないからです。水温が低い春や秋なら、さらに余裕があります。旅行前の準備として書いたメダカはエサなしで何日もつ?でも、同じ数字を根拠から説明しています。
屋外の容器なら、なおさら心配は要りません。青水(グリーンウォーター)の植物プランクトンや、水面に落ちる小さな虫を、メダカは勝手に食べています。
むしろ危ないのは、空腹のほうではありません。「かわいそうだから」と入れた食べ物が、水の中で腐ることです。メダカの口は小さく、人の食べ物はほとんど食べきれません。食べ残しは底で腐って、アンモニアと雑菌の元になります。餓死までは何日もありますが、水質の悪化は一晩で進みます。
どうしても与えたいなら、ゆで卵の黄身
それでも何か入れたい場合に、昔から使われてきたのがゆで卵の黄身です。塩気も油もなく、細かく崩れるので、口の小さいメダカでも食べられます。針子(稚魚)の餌の代用として使われてきた定番でもあります。
やり方は、固ゆでにした黄身を米粒より小さくひとかけ、指先で水に溶くようにして与えます。量はこれで十分です。黄身は水を濁しやすいので、30分ほどして残っているぶんはスポイトや網で取り除いてください。これを守れないなら、与えないほうが安全です。

かつお節や煮干しを粉にして、という方法も見かけますが、勧めません。塩分を含むものが多く、動物性のかけらは特に水を汚しやすいからです。代用は黄身ひとつ覚えで足ります。
入れてはいけないもの
パン、ご飯、菓子類は入れないでください。塩分・油・糖分が入っているうえ、水を吸って膨れ、食べ残しが一気に水を悪くします。「金魚にパンをあげた」という昔の記憶で入れたくなりますが、小さな容器のメダカでは水質悪化のほうが先に来ます。
味の付いた物、加工食品は全部だめです。人の食卓にあるものは、メダカにとってはほぼ全部「濃すぎる」と考えてください。
ボウフラや野外のミジンコを採ってくる手もありますが、急いでやることではありません。よその水たまりの水ごと持ち込むと、病気や農薬を一緒に運ぶことがあります。
明日、110円で解決します
代用を続けるより、早く専用の餌に戻るのが正解です。そして専用の餌は、ペットショップまで行かなくても買えます。100円ショップで足ります。私の見ている範囲では、メダカ用品の棚はセリアのほうが充実しています。最近はダイソーも充実してきました。ダイソーは公式のネットストアでも確認できて、浮くタイプ・フレーク・稚魚用まで並んでいます。店舗によって品ぞろえは変わりますが、餌だけならどちらでも買えます。
日常の主食まで考えるなら、成長段階に合わせた餌の選び方があるので、メダカのエサ選びを見てください。ふだんの主食はこの1つで足ります。
いつまで代用でしのぐのか
専用の餌が手に入ったら、代用は終わりです。ゆで卵の黄身でしのぐのは、長くても2〜3日と考えてください。栄養が偏るからではなく、水を汚すリスクを毎回抱えるからです。
餌なしの期間が3日を超えそうなら、どこかで必ず調達してください。旅行や帰省で家を空けるのが分かっているなら、切らす前の準備の話になるので、旅行前にやる3つの準備のほうが役に立ちます。
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まとめ
今夜は何もあげなくていい。夏でも2〜3日は平気です。どうしてもなら、ゆで卵の黄身を米粒より小さく。パン・ご飯・味付きは入れない。
そして明日、セリアかダイソーで専用の餌を110円で買う。それでこの件は終わりです。
よくある質問(FAQ)
Q. パンくずをあげてもいいですか?
A. やめてください。塩分と油が入っているうえ、水を吸って膨れ、食べ残しが腐って水を悪くします。数日なら何も与えないほうが、メダカにとって安全です。
Q. ご飯粒はどうですか?
A. ご飯もだめです。でんぷんが水に溶けて濁り、腐りやすいからです。人の主食は、メダカの容器では水質悪化の原因にしかなりません。
Q. ゆで卵の黄身は、どのくらいあげればいいですか?
A. 固ゆでの黄身を米粒より小さくひとかけ、指先で水に溶くように与えます。30分ほどして残ったぶんは、スポイトや網で必ず取り除いてください。取り除けないなら与えないでください。
Q. 何日まで餌なしで大丈夫ですか?
A. 夏でも2〜3日は平気です。水温の低い春や秋なら、さらに余裕があります。屋外の容器なら、青水(グリーンウォーター)や落ちてくる虫を勝手に食べています。
Q. 100均の餌だけで育てられますか?
A. 短期間なら問題ありません。日常の主食として続けるなら、成長段階に合った餌の選び方があるので、エサ選びの記事を参考にしてください。
Q. 針子(稚魚)にも同じ考え方でいいですか?
A. 針子だけは別です。針子は餌を切らすと数日で落ちるので、「与えない」でしのげるのは成魚の話です。針子の餌が切れたときは、ゆで卵の黄身をごく少量が応急になります。
