水が、いつもと違う色をしている。
朝、容器をのぞいたら、昨日まで澄んでいた水がうっすら白い。あるいは、緑がかっている。顔を近づけると、どこかにおいがする。メダカは泳いでいるけれど、これは水が悪くなっているのか、まだ様子を見ていいのか。調べると「水質悪化のサイン」が山ほど出てきて、結局どれが自分の容器に当てはまるのか分かりません。
メダカの水質悪化は、数字より先に、色とにおいに出ます。私も、最初に気づくのはいつも色で、次がにおいです。この記事は、水質悪化のサインを5つに分けて、どれが出たら何をするかを書きます。あわせて、試験紙の使いどころも書きます。試験紙は、使う場面を2つに絞れば、迷いません。
- 水質悪化は、色とにおいが先に出る。メダカの様子に出るのは、そのあと。
- サインは5つ。色・におい・水面・底の汚れ・メダカの動き。2つ以上重なったら水換え。
- 手を打つなら水の3分の1。全量は替えない。餌は1〜2日止める。
- 試験紙で異常なしでも落ちる。6in1にはアンモニアが入っていない。酸素も測れない。
- 私が試験紙を使うのは、立ち上げ直後と、水換えを減らしたときだけ。
- メダカの水質悪化は、色とにおいが先に出る
- メダカの水質悪化のサイン5つ|色・におい・水面・底・メダカの動き
- 水の色が変わったとき|白く濁るか、緑になるか、茶色になるか
- においがするとき|底の汚れが先か、水面の膜が先か
- 試験紙で異常なしでも落ちる|試験紙は水の一部しか測っていない
- 試験紙を使うのは、立ち上げ直後と、水換えを減らしたときだけ
- 立ち上げ直後は、アンモニアと亜硝酸を見る
- 水換えを減らしたときは、硝酸塩とpHとKHを見る
- サインが出たら|1/3だけ水換えするか、全量を替えるか
- メダカの様子に出たら、もう遅いのか|まだ間に合う
- どこまでが様子見で、どこからが水換えか|線を決める
- 水質悪化を、起こさないようにするには
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
- 次に見るのは、ここ
メダカの水質悪化は、色とにおいが先に出る
答えを先に書きます。水質悪化に最初に気づくのは、たいてい水の色かにおいです。メダカの様子に出るのは、そのあとです。
理由は、メダカのほうが水の変化に強いからです。水が少し傷んでも、メダカはしばらく平気な顔で泳ぎます。ところが、水の色やにおいは、傷みがはじまった時点で変わります。メダカが水面でぱくぱくしはじめたときには、水はもう、だいぶ傷んでいます。
煙ではなく炎を見て火事に気づくようなもので、メダカを見て気づこうとすると、遅れます。先に見るのは、水のほうです。毎日の餌やりのとき、メダカの数を数えるついでに、水の色を一瞬だけ見る。それだけで、気づく早さが変わります。
メダカの水質悪化のサイン5つ|色・におい・水面・底・メダカの動き
サインは5つに分けて見ると、迷いません。上から順に、気づきやすい順です。
① 水の色。白く濁る、緑になる、茶色っぽくなる。無色透明から、色がつきはじめたら最初の合図です。
② においと、水面。水に顔を近づけたとき、生臭い、ドブのようなにおいがする。水面に油のような膜が張って、虹色に光る。細かい泡が、消えずに水面にたまる。
③ 底の汚れ。食べ残しの餌が底に残っている、フンが積もっている、底の砂や泥が黒ずんでいる。
④ メダカの動き。水面に集まって口をぱくぱくする、餌に寄ってこない、ひれを閉じてじっとしている。
⑤ 落ちるメダカが出る。数が減りはじめた。ここまで来ると、いちばん遅い合図です。
①から③は、水そのものに出るサインです。④と⑤は、メダカの体に出るサインです。1つだけなら様子見で済むことも多いですが、2つ以上が重なったら、手を打ちます。

水の色が変わったとき|白く濁るか、緑になるか、茶色になるか
色は、変わり方で意味が違います。
白く濁るのは、水を立ち上げて間もないころによく起きます。水の中の微生物が、急に増えたときに出ることがあり、数日から1週間ほどで落ち着くことが多いです。ただし、立ち上げから時間がたった容器が白く濁ったときは、餌の食べ残しやフンが増えたサインのことがあります。
緑になるのは、水の中で植物プランクトンが増えたときです。餌のフンなどの栄養分と、日光がそろうと起きます。メダカにとってすぐに毒、というわけではありません。ただ、水の栄養が多いことのしるしではあります。夏は、夜のあいだに水の中の酸素が減りやすいので、朝のぱくぱくに気をつけます。
茶色や黄ばみは、落ち葉や流木、餌の残りから溶け出した成分が増えたときに出ます。うすい紅茶のような色です。色がついていても、メダカが元気なら慌てなくていい場合もあります。一方で、においがあるなら、手を打つ側に入れます。
見分けるコツは、白いコップに水を汲んで、白い紙の上にのせて見ることです。容器の中で見るより、色の変化が分かります。
においがするとき|底の汚れが先か、水面の膜が先か
におい、には2つの出どころがあります。
1つは、底です。食べ残しの餌やフンが底にたまると、酸素の届かないところで分解が進み、生臭い、ドブのようなにおいが出ます。底の砂や泥が黒ずんでいたら、ほぼここです。
もう1つは、水面の膜です。水面に油のような膜が張って、水が動かず、空気に触れにくくなっている状態です。膜の正体は、餌の油分や微生物など、諸説あります。ここでは断定しません。ただ、水面が動いていないこと自体が、酸素の入りにくい合図になります。エアレーションがいる条件は、別に書いています。
水に顔を近づけて、においを確かめます。無臭か、土のようなにおいなら、まだ大丈夫なことが多い。生臭さやドブのにおいがしたら、底を疑います。
試験紙で異常なしでも落ちる|試験紙は水の一部しか測っていない
試験紙で測って、異常なし。それなのにメダカが落ちた。これは、私にもあります。
そのときの細かい状況までは、覚えていません。だから、起きた理由は決めつけません。ここでは、試験紙の仕組みから、見落としが出る場所を書きます。
試験紙にできないのは、水の全部を測ることです。よく使われる6in1の試験紙は、総硬度、炭酸塩硬度、pH、亜硝酸塩、硝酸塩、塩素の6つを測ります。ここに、アンモニアは入っていません。アンモニアは、メダカにとって害が大きい成分です。6in1が全部異常なしでも、アンモニアは測れていないことがあります。
もう1つは、酸素です。水の中の酸素の量は、試験紙では測れません。夜から朝にかけて酸素が減る容器では、日中に測ると異常なしでも、朝に苦しくなります。
そして、試験紙は、水を汲んだ一瞬の値です。健康診断が、診察の日の体の状態しか映さないのと同じで、昨日の夜や、今日の朝は映りません。色を目で比べて読むので、日なたと日陰でも、違って見えます。
だから、試験紙が異常なしでも、色とにおいと、メダカの様子が変なら、変なほうを信じます。アンモニアは別の試験紙で見ます。
6in1で測れないアンモニアは、専用の試験紙で埋めます。


試験紙を使うのは、立ち上げ直後と、水換えを減らしたときだけ
私は、試験紙を高い頻度では使いません。使うのは、2つの場面だけです。
1つ目は、容器を立ち上げた直後。2つ目は、水換えの頻度を下げたときです。
毎日測らないのは、水に問題が起きていないときは、測っても同じ結果が返ってくるだけだからです。測る意味が出るのは、水の中の仕組みが変わる時期です。立ち上げ直後と、水換えを減らしたとき。この2つは、水の中で何かが変わる時期です。
それ以外のときは、色とにおいを見ます。毎日の餌やりのついでに、数秒で済みます。
立ち上げ直後は、アンモニアと亜硝酸を見る
新しく水を張った容器は、まだ水が出来ていません。
メダカのフンや食べ残しは、分解されるとアンモニアになります。アンモニアは、水の中にいるバクテリアによって、亜硝酸、硝酸塩へと変わっていきます。この働きをするバクテリアが、容器の中で増えるまでに、数週間かかると言われます。その間は、アンモニアや亜硝酸が、水の中にたまりやすい時期です。
アンモニアは、水のpHが高いほど、水温が高いほど、害が強く出ます。夏に立ち上げた、新しい容器ほど、注意が要る理由です。
この時期は、アンモニアと亜硝酸を見ます。6in1で亜硝酸は測れますが、アンモニアは入っていません。アンモニア専用の試験紙を、1つ持っておくと、立ち上げ直後の抜けが埋まります。
測る間隔は、立ち上げ直後の数週間、数日に1回です。アンモニアも亜硝酸も検出されない状態が続けば、水が出来てきたと考えます。
水換えを減らしたときは、硝酸塩とpHとKHを見る
もう1つの場面は、水換えの頻度を下げたときです。水換えは、水量に合わせて減らせます。ただし、減らした分は、水の中に何かがたまります。
水の中の仕組みが回っていても、最後に残る硝酸塩は、水換えをしないと減りません。硝酸塩がたまると、水は少しずつ酸性に傾き、pHは下がりはじめます。pHが下がるのを支えているのがKH(炭酸塩硬度)で、KHが減りきると、pHは一気に下がります。
だから、水換えを減らしたあとは、硝酸塩、pH、KHを見ます。これは6in1の試験紙で、全部測れます。
硝酸塩・pH・KHは、6in1が1回で全部測ります。
水換えを減らした直後は、1か月ほど、様子を見ながら測ります。硝酸塩が上がり続けている、pHが下がり続けているなら、今の頻度では足りていません。水換えの間隔を、少し戻します。
サインが出たら|1/3だけ水換えするか、全量を替えるか
サインが2つ以上、重なったとき。手を打つなら、水の3分の1を替えます。
全量を替えたくなる気持ちは分かります。水が悪いなら、全部替えれば一気に直る、と考えるからです。けれど、全量の水換えは、水の中のバクテリアまで捨てることになり、水がまた出来ていない状態に戻ります。メダカにとっては、水質の急な変化も負担です。メダカが死んだときの手順でも、全量交換は逆効果と書いています。
水換えに使う水は、前日に汲み置いて、カルキを抜いて、水温を合わせておきます。水換えのあとに弱る理由は、水温と水質の落差にあります。
餌は、1日か2日止めます。水が傷んでいるときに餌を足すと、食べ残しとフンが増えるだけです。メダカは、数日餌を抜いても、すぐには弱りません。

メダカの様子に出たら、もう遅いのか|まだ間に合う
水面でぱくぱくしている。餌に寄ってこない。ここまで来ていても、遅いとは限りません。
この段階では、水を替えながら、酸素を足します。1/3の水換えと一緒に、水面を動かす。エアレーションが無ければ、水を注ぐときに、高いところから落として水面を揺らします。
どの症状が出ているかで、見方が変わります。メダカが元気ないときの見分け方は、1匹だけか、複数かを先に見ます。複数いっせいなら、水を疑います。
複数がいっせいにおかしいなら、水を先に疑います。1匹だけが痩せて沈んでいるなら、水よりも、その1匹の問題のことが多いです。
どこまでが様子見で、どこからが水換えか|線を決める
線を決めておきます。
色かにおいが、1つだけ変わった。メダカは元気。この場合は、様子見で、餌を少し減らして、翌日もう一度見ます。
色・におい・水面・底のうち、2つ以上が重なった。この場合は、水の3分の1を替えて、餌を1〜2日止めます。
メダカの動きに出た。水換えと一緒に、水面を動かして酸素を足します。
そして、水換えのあと、3日メダカが落ちなければ、止まったと考えます。止まらなければ、もう一度1/3だけ替えます。全量は替えません。
試験紙は、この線とは別に、立ち上げ直後と、水換えを減らしたときにだけ使います。迷ったら、色とにおいを見ます。
水質悪化を、起こさないようにするには
起こさない手は、実はごく地味です。
餌の量を、食べきれる分だけにする。容器の大きさに対して、メダカの数を増やしすぎない。秋に落ちる原因の多くも、夏に増えた数と、気温の落ち込みが重なったときです。
水換えは、悪くなってからより、悪くなる前に少量ずつ。秋の水換えは、10月末の1回で終わりにしています。
この3つが回っていれば、水質悪化のサインは、そもそも出にくくなります。出たときに慌てないのは、色とにおいを毎日見ているからです。
まとめ
メダカの水質悪化は、数字より先に、色とにおいに出ます。サインは、色、におい、水面、底の汚れ、メダカの動きの5つ。メダカに出るのは遅い合図なので、先に水を見ます。
試験紙は、使う場面を2つに絞ります。立ち上げ直後はアンモニアと亜硝酸、水換えを減らしたときは硝酸塩とpHとKHを見ます。6in1にはアンモニアが入っていないので、試験紙が異常なしでも、色とにおいが変なら、変なほうを信じます。
サインが2つ以上重なったら、水の3分の1を替えて、餌を1〜2日止めます。水換えのあと、3日落ちなければ止まったと考えます。迷ったら、まず色とにおいを見ます。
よくある質問(FAQ)
Q. メダカの水質悪化のサインは何ですか。
A. 色、におい、水面、底の汚れ、メダカの動きの5つで見ます。最初に出るのは、たいてい水の色かにおいです。1つだけなら様子見で済むことも多く、2つ以上が重なったら水換えを考えます。
Q. 水が白く濁るのは水質悪化ですか。
A. 立ち上げて間もない容器なら、微生物が増えたことで出る白濁のことがあり、数日から1週間ほどで落ち着くことが多いです。立ち上げから時間がたった容器が濁ったなら、食べ残しやフンが増えたサインのことがあります。
Q. 水が緑になったら、水を替えるべきですか。
A. 緑は、植物プランクトンが増えたしるしで、すぐに毒というわけではありません。メダカが元気なら、慌てなくて大丈夫です。夏は、夜のあいだに酸素が減りやすいので、朝のぱくぱくがあれば、水換えと一緒に水面を動かします。
Q. 試験紙で異常なしなのに、メダカが落ちるのはなぜですか。
A. 試験紙では、測れないものがあるからです。よく使われる6in1にはアンモニアが入っていません。水の中の酸素も、試験紙では測れません。試験紙は、汲んだ一瞬の値しか映しません。
Q. 試験紙は、いつ使えばいいですか。
A. 私が使うのは、立ち上げ直後と、水換えの頻度を下げたときの2つです。立ち上げ直後はアンモニアと亜硝酸、水換えを減らしたあとは硝酸塩、pH、KHを見ます。
Q. 6in1の試験紙で、アンモニアは測れますか。
A. 測れません。6in1は、総硬度、炭酸塩硬度、pH、亜硝酸塩、硝酸塩、塩素の6つです。アンモニアを見るなら、アンモニア専用の試験紙を別に使います。
Q. 水質が悪くなったとき、水は全部替えたほうがいいですか。
A. 全部は替えません。水の3分の1を替えます。全量を替えると、水の中のバクテリアまで捨てることになり、水がまた出来ていない状態に戻ります。
Q. 水質悪化のときは、餌をやらないほうがいいですか。
A. 1日か2日、止めます。水が傷んでいるときに餌を足すと、食べ残しとフンが増えるだけです。メダカは、数日餌を抜いても、すぐには弱りません。
Q. 水質悪化は、水換えのあと、いつ止まったと分かりますか。
A. 水換えのあと、3日メダカが落ちなければ、止まったと考えます。止まらなければ、もう一度、水の3分の1だけ替えます。
→ 容器ごとの記録を、スマホに
台帳でできることを、もう少し詳しく
次に見るのは、ここ
落ちたメダカが出たときの手順メダカが死んだらへ。落ちるのが止まらないときメダカが次々死ぬへ。水換えを減らすならメダカの水換えがめんどくさい?へ。1匹だけか、複数かを見分けるならメダカが元気ないへ。酸素を足す条件を知るならメダカにエアレーションはいらない?へ。

