水槽をのぞいたら、金魚が横になってじっと動かない。まず確かめてほしいのは、えらが動いているかどうかです。ゆっくりでも動いていれば呼吸しているので、生きています。
金魚は寝ます。そして寝ているときは、まさに横になったり、底でじっとしたりします。人の眠り方とはかなり違うので、知らないと弱っているように見えます。
寝ている金魚と、死んでいる金魚をどう見分けるか


決め手は「えらの動き」と「反応」の2つです。えらが動き、つつくと逃げるなら、それは寝ているだけです。

えらがまったく動かず、体が不自然に傾いたり腹を上にして浮き、つついても無反応で、目が白く濁っている。これらが重なるときは、残念ながら亡くなっている可能性が高い状態です。
とくに目の白濁は、死んだあとに現れる変化です。生きている金魚の目が急に白く濁ることはまずありません。ここが分かれ目になります。
金魚はどうやって寝るのか


金魚にはまぶたがありません。だから目は開けたまま寝ます。目が開いているから起きている、とは限らないわけです。人の感覚で見ると眠っていることに気づきにくいのは、これが理由です。
金魚は主に暗くなってから眠ります。夜、部屋や水槽の照明が消えると活動を止めて休みに入ります。決まった睡眠時間があるというより、暗さに合わせて寝る、というほうが近いです。
眠っているときも完全に止まっているわけではありません。ヒレをときどき動かして姿勢を保っています。この小さな動きが見えたら、それも生きている印です。
昼間もずっと動かないときは、何を見るか

夜や消灯後に動かないのは睡眠です。ただ、昼間もずっと底に沈んで動かず、餌にも反応しないなら、眠り以外の理由を探します。
最初に測るのは水温です。15℃を下回ると代謝が落ちて動きが鈍くなり、冬ならこれは正常な反応です。水温ごとの見方は金魚の水温は何度まで?にまとめてあります。
水温が十分あるのに動かないなら、姿勢を見ます。軽く傾く程度は眠っているときにもありますが、完全に横倒しや腹を上にしたまま戻らないなら別の話です。その場合は金魚の転覆病は治る?を見てください。
餌に反応しないことが続くなら、金魚がエサを食べない・吐き出す原因と対処法もあわせて確認すると切り分けられます。
ぐっすり眠れる環境の作り方

金魚は暗くなると眠るので、毎日決まった時間に照明を消すことがいちばん効きます。夜遅くまで部屋の電気や水槽のライトが点いていると、金魚は眠るきっかけをつかめません。
つけている時間は8時間から10時間ほどが目安ですが、長さそのものより毎日同じであることが大事です。不規則につけたり消したりするほうが、金魚には応えます。
隠れられる場所を作る
金魚は落ち着ける暗がりがあると安心して眠ります。水草を入れて身を隠せる場所を作ってやると、ほかの魚と一緒に飼っているときや明るい部屋でも休みやすくなります。
金魚は水草を食べてしまうことがあるので、育つのが早く安いものを選ぶと気楽です。アナカリスやマツモは沈めても浮かせても使えて、食べられてもすぐ増えます。
屋外で越冬させるなら、柿の葉を入れる手もあります。沈んだ葉の下は暗く、身を寄せる場所になります。越冬の進め方は金魚の屋外飼育は放置でも大丈夫?にまとめてあります。
水温を急に動かさない
急な水温の変化は、眠りも体調も崩します。1日で5℃以上動かさないこと、水換えのときは新しい水と元の水の差を2℃以内にすること。この2つを守るだけで、夜も落ち着いて休めるようになります。
金魚も睡眠不足になる

意外に思われますが、金魚も眠りが足りないと体調を崩します。夜通し明るい環境に置かれると休息が取れません。
出方としては、動きが鈍くなる、餌の食いが落ちる、ストレスで病気にかかりやすくなる、といった形になります。どれも「なんとなく元気がない」としか見えないので、原因が眠りだと気づきにくいところです。
元気がないと感じたら、餌や水質だけでなく、夜きちんと暗くなっているかも見直してみてください。金魚にとって夜の暗さは、立派な健康管理のひとつです。
寝ている金魚に、してはいけないこと
いちばんやりがちなのが、夜に部屋の電気を急につけることです。暗闇から急に明るくなると金魚は驚いて暴れ、水槽の壁や飾りにぶつかって体を傷つけることがあります。
夜にのぞきたいときは、部屋の明かりを先に薄くつけるか、離れた場所の照明から順につけてください。数秒の差でも、金魚にとっては違います。
夜に餌を与えるのも避けてください。暗くなると金魚は消化の働きも落ちます。食べたものが体の中に残ったまま朝を迎えることになり、水も傷みます。餌は明るいうちに済ませます。
寝ているところを網ですくうのも、できれば避けます。どうしても移すなら、先に部屋を明るくして金魚が動き出してからのほうが、体を傷めません。
混泳や水槽の広さで、眠りは変わるか
ほかの魚と一緒に飼っていると、金魚は落ち着いて眠れないことがあります。夜も動き回る魚がいると、休んでいるところを突かれるからです。
とくにドジョウのように夜に活動する魚と一緒だと、金魚の休む時間と相手の動く時間が重なります。この組み合わせでは、隠れられる場所が要ります。
水槽が狭い場合も同じです。身を寄せる場所が無いと、常に開けたところで休むことになります。水草や物陰をひとつ作るだけで、そこに落ち着くようになります。
稚魚や小さい金魚も寝るのか
寝ます。ただし成魚ほどはっきり休まず、短く休んでは動く、を繰り返すことが多いです。
体が小さいうちは体力の蓄えが少ないため、まとめて長く休むより、こまめに動いて餌をとるほうが理にかなっています。夜に少し動いていても、それだけで異常とは言えません。
稚魚のうちは水温の変化にも弱いので、眠りが浅いように見えるときは、まず水温が動いていないかを見てください。
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季節や時間帯で、眠り方は変わるか
金魚は夜行性ではなく、暗くなる夜に休みます。昼間に活発なら健康な証拠です。
冬は水温が下がって代謝が落ちるため、じっとしている時間が増えます。これは睡眠というより低水温による活動の低下で、正常な反応です。屋外で飼っていれば、冬眠に近い状態になります。
暗い隠れ家があれば、日中に短く休むこともあります。昼間に少しじっとしているだけなら、心配は要りません。
よくある質問
Q. 金魚が横になって動きません。死んでいますか。
A. まずえらを見てください。ゆっくりでも動いていれば呼吸しているので、生きています。次にそっと近づいて、逃げれば寝ていただけです。金魚は横になったり底でじっとしたりして眠るので、その姿は正常です。
えらがまったく動かず、つついても反応がなく、目が白く濁っているときは亡くなっている可能性が高い状態です。目の白濁は死んだあとに出る変化です。
Q. 金魚は目を開けたまま寝るのですか。
A. はい。金魚にはまぶたがないので、目を閉じることができません。目が開いているから起きている、とは限りません。眠っているかどうかは、目ではなく動きとえらで見ます。
Q. 金魚は何時間くらい寝ますか。
A. 決まった睡眠時間があるというより、暗くなると休む、というほうが近いです。夜に部屋や水槽の照明が消えると活動を止め、明るくなると動き出します。だから毎日決まった時間に暗くしてやることが、そのまま睡眠時間を決めます。
Q. 昼間もずっと底でじっとしています。眠っているだけですか。
A. 水温を測ってみてください。15℃を下回ると動きが鈍くなり、冬ならそれが正常な反応です。水温が十分あるのに昼間も動かず、餌にも反応しないなら、姿勢が戻るか、ヒレを畳んでいないか、体に白い点や綿が付いていないかを見ます。
Q. 金魚も睡眠不足になりますか。
A. なります。夜通し明るい場所に置かれると休息が取れず、動きが鈍くなる、餌の食いが落ちる、病気にかかりやすくなるといった形で出ます。元気がないと感じたとき、餌や水質だけでなく夜きちんと暗くなっているかも見直してください。
Q. 水槽の照明は何時間つければいいですか。
A. 8時間から10時間ほどを目安に、毎日同じ時間につけて同じ時間に消してください。長さそのものより、毎日同じであることが大事です。不規則につけたり消したりすると、金魚は眠るきっかけをつかめません。
まとめ
横になって動かない金魚を見つけたら、まずえらを見てください。ゆっくりでも動いていれば生きています。次にそっと近づいて、逃げれば寝ていただけです。
金魚は目を開けたまま、底や水草の陰で眠ります。毎日決まった時間に暗くして、隠れられる場所を作り、水温を急に動かさない。この3つで、あとは放っておいて構いません。
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