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アクアポニックスは水換え不要?成り立つ条件と、必要になるとき

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レタスの根が垂れるアクアポニックスの水面。水換え不要の条件を解説する記事のアイキャッチ アクアポニックス

アクアポニックスを調べていると、正反対のことが書いてあります。「水換えは不要です」と言い切る記事があり、その隣に「水換えは必要です」と書いた記事がある。

どちらも嘘ではありません。条件がそろっていれば要らないし、崩れれば要ります。困るのは、その条件を書いている記事がほとんど無いことです。

この記事では、まず「足し水」と「水換え」という別のものを分けたうえで、水換えが要らない状態とはどういう状態なのかを、数字で示していきます。

  • 「足し水」と「水換え」は別物。不要と言われているのは水換えのほうで、足し水は毎日要る
  • 水は1日に全水量の1〜5%減る。水が100リットルなら1日1〜5L
  • 水換えが要らないのは、葉物なら栽培面積1平方メートルあたり1日40〜50gの餌に収まっているとき
  • ろ材は1日の餌1gあたり1L以上。硝酸塩が150mg/L未満で横ばいなら、つり合っている
  • 蒸発するのは水だけ。溶けているミネラル分(塩類)は残り、足し水を続けるほど濃くなる
  • 水換えが要るのは、硝酸塩が150mg/Lを超え続けたとき・塩類が濃くなったとき・薬を使ったとき
  • 「90%節水」は方式としては正しいが、レタスの水量比較でよく見る数字は水耕栽培の値の流用

まず「足し水」と「水換え」を分ける

アクアポニックスで水換えが要らない理由と、それでも要る3つの場面
外へ出ていく口が無いから、水換えが要らない。それでも要るのは、硝酸塩が上がり続けたとき、ミネラル分が濃くなったとき、薬を使ったとき。

話がかみ合わなくなるいちばんの原因は、この二つが同じ言葉で語られていることです。やっていることも、目的もまったく違います。

足し水は、減った分を補う作業です。水は蒸発と、植物の葉から出ていく蒸散で毎日減っていきます。足し水はその水位を元に戻すだけで、中に溶けているものには手を触れません。

水換えは、溜まったものを外に出す作業です。汲み出して捨てるので、水と一緒に溶けているものも出ていきます。ふつうの水槽で定期的にやっているのはこちらです。

水はどこから入って、どこから出るのか。アクアポニックスは水換え不要
入ってくるのは足し水だけ。出ていくのは蒸発と蒸散と、収穫した野菜の中の水分だけ。

アクアポニックスで「不要」と言われているのは、後者の水換えのほうです。足し水のほうは、むしろ毎日のように必要になります。この二つを混ぜて「手間がかからない」と受け取ると、最初の夏に水位が下がりきって困ることになります。

水は1日にどれくらい減るのか

「蒸発した分を足すだけ」と書いてある記事は多いのですが、ではそれが何リットルなのかは、まず書かれていません。自分の設備で毎日どれだけ足すのかが分からないと、準備のしようがありません。

目安は、全水量の1〜5%です。小規模なアクアポニックスでは蒸発・蒸散・野菜への取り込み・水はねで、1日あたり設備の中の水の1〜5%が失われるとされています。

1日に減る水の目安。アクアポニックスは水換え不要
全水量の1〜5%が1日に失われる(国連食糧農業機関・オクラホマ州立大学の資料より)。

商業規模でしっかり管理された設備では、この数字はもっと小さく安定します。ヴァージン諸島大学の約110トンの設備では、1日に補充するのは全水量の1〜1.5%と報告されています。

逆に言えば、家庭の小さな設備ほど割合は大きくなります。水量が少なく、水面や葉の面積の割合が大きいからです。

減っているのは、水面からだけではない

水が出ていく道は二つあります。水面から直接すがたを変えて空へ抜ける分と、野菜の葉から抜ける分です。葉の裏には気孔という小さな穴がならんでいて、光が当たっているあいだ、そこがひらいて水を逃がしています。

だから、野菜が茂るほど水は速く減ります。設備は何も変えていないのに去年より減りが早いと感じたら、たいていは葉の量が増えただけです。減ること自体は、根から水が上がって野菜が動いている証でもあります。

ただし、減り方から野菜の調子を読もうとしても、うまくいきません。同じ設備を何年か見てきて、その日の減る量を決めていたのは気温と空気の乾き方でした。野菜が元気かどうかとは、結びついていません。調子は葉そのものを見てください。

夏と冬では、減り方が倍以上違う

同じ系でも、季節によって減る量はまるで変わります。気温が高く、空気が乾いていて、風があるほど蒸発は進みます。そこへ野菜が育って葉が茂れば、蒸散の分も増えます。

だから真夏は上限の5%に近づき、冬の室内なら1%前後まで落ちます。水が100リットルなら、夏は毎日5リットル、冬は3日で1リットル。同じ足し水でも、必要な頻度がまるで違ってきます。

厄介なのは、夏は水位が下がるのが速いのに、旅行などで家を空けやすい季節でもあることです。留守にする前は必ず満水にして、できれば水位が下がってもポンプが空気を吸わない位置に配管を直しておいてください。

減りに気づく場所を、一つに決めておく

水位の下がりは、設備のあちこちで同時に進みます。栽培槽も、魚の水槽も、配管の中も。全部を毎日のぞいて回るのは続きませんし、どこかを必ず見落とします。

うちでは、貯水槽をいちばん低い位置に置いてあります。水は低いところへ集まるので、減った分はまずそこに出ます。見る場所がひとつで済み、内側に線を一本引いておけば、しゃがんで見るだけで足りているかどうかが分かります。

実際、足し水を忘れて貯水槽の水位がかなり下がっていたことがあります。先に気づけたのは、そこだけを見る癖がついていたからです。逆に貯水槽が高い位置にあると、減りは低いほうへ先に出ます。毎日見る場所と、いちばん先に減る場所がずれてしまいます。

「水換え不要」が成り立つ三つの条件

ここが本題です。水換えが要らないのは、魚が出す窒素を植物が吸いきれているあいだだけです。吸いきれなくなれば硝酸塩が溜まりはじめ、いずれ外に出すしかなくなります。

ではどこまでなら吸いきれるのか。国連食糧農業機関が出している小規模アクアポニックスの手引きに、つり合いの目安が載っています。

「水換え不要」が成り立つつり合い。アクアポニックスは水換え不要
目安は国連食糧農業機関の手引きによる。葉物野菜の場合の給餌率。

葉物野菜なら、栽培面積1平方メートルあたり1日40〜50グラムの餌。これが基準です。トマトのような実のなる野菜はもっと栄養を使うので、50〜80グラムまで受けられます。

二つめの条件はろ材の量です。硝化細菌が住む場所が足りなければ、植物まで栄養が届く前に詰まります。目安は1日の餌1グラムあたり、火山礫のようなろ材で1リットルです。

三つめが結果の確認です。硝酸塩を測って、150mg/Lを超えずに横ばいでいるなら、つり合いは取れています。上がり続けているなら、どこかが崩れています。

自分の設備に当てはめてみる

数字だけでは動きにくいので、家庭でよくある大きさで計算してみます。60センチの水槽に、幅60センチ奥行50センチほどの栽培槽を載せた形です。

栽培面積はおよそ0.3平方メートル。葉物なら1平方メートルあたり45グラムとして、1日に与えていい餌は0.3をかけて約13グラムになります。

魚は体重の1〜2%を1日に食べるので、餌13グラムから逆算すると、飼える魚はおよそ900グラム分。錦鯉なら中くらいのものが数匹です。ろ材は餌1グラムあたり1リットルなので、13リットルほど要ります。

メダカの場合は、この計算がそのまま当てはまりません。メダカは1匹が軽いので、900グラム分ともなると数千匹になり、60センチの水槽には到底入らないからです。

メダカで組むときは、餌の量より先に、水槽に入る匹数のほうが上限になります。1匹あたり1〜2リットルとして、60センチの水槽なら30〜50匹ほど。このとき与える餌はごくわずかなので、栽培槽のほうが余ります。メダカのアクアポニックスで野菜が細くなりやすいのは、これが理由です(メダカで野菜を育てる)。

この範囲に収まっていれば、硝酸塩は上がらず、水換えは要りません。ここから外れる方向、たとえば魚だけを倍にすると、栽培槽をもう一段増やさないかぎり、いずれ水を捨てることになります。

逆に言えば、魚を増やしたのに栽培面積はそのまま、という変え方をすると、その日から少しずつ崩れはじめます。

どれくらい節水になるのか

アクアポニックスの紹介でほぼ必ず出てくるのが「従来の農業より90%節水」という数字です。これは大づかみには正しく、水を循環させる養殖の方式は、かけ流しに比べて90〜99%少ない水で運用できるとされています。

ただし、日本語で広く出回っている「レタス1キロを作るのに、従来は250リットル、アクアポニックスなら25リットル」という対比には注意が要ります。

暗い水面に垂れるリーフレタスの白い根
水を引き取っているのはこの根。蒸散で外へ出ていく分が、毎日の減りの大半を占める。

この250リットルという数字は2015年の研究にある慣行農法の値ですが、対になっている20リットル前後の値は同じ研究の水耕栽培の数値であって、アクアポニックスを実測したものではありません。同じ研究で報告されている、アクアポニックスの実測に近い比較は「レタス1ポンドあたり約7.6ガロン対15.9ガロン」で、こちらはおよそ半分です。

節水になるのは確かです。ただ、桁が変わるほどではない場面もある。そのうえで、同じ研究はエネルギーの使用量が慣行農法の80倍を超えると報告しています。ポンプとエアレーションを止められないからです。水を節約するかわりに電気を使う仕組みだ、と理解しておくのが正確です。

足し水には何を使えばいいか

毎日足すものなので、何を使うかは長い目で効いてきます。手近なのは水道水ですが、そのまま入れてはいけません。塩素は硝化細菌にも効いてしまうからです。

足し水に使う水の選び方。アクアポニックスは水換え不要
どれを使うかで、塩類が溜まる速さが変わる。

塩素を抜く方法はいくつかあります。バケツに汲んで一日置いておくのがいちばん安上がりですが、毎日の作業にするなら中和剤のほうが早く、確実です。

もうひとつ守りたいのは、一度に足す量です。カルキを抜いた水でも、一度に全水量の10%を超えて入れると水質が急に動きます。減ったら少しずつ、が基本です。

いちばん質がいいのは雨水です。塩類がほとんど含まれていないので、次に説明する問題が起きにくくなります。屋根から集めるなら、最初に流れてくる分は捨てて、ゴミを濾してから使ってください。

雨水を貯めきれないなら、川や井戸の水という手もあります。うちで足しているのは川の水です。塩素を抜く手間が要らず、量も気にせず使えます。

ただし中身は場所ごとに違います。上流に田畑があれば時期によって濁りますし、落ち葉や泥、小さな生き物も一緒に入ってきます。使うなら濾してから入れる、最初は少量から試す、大雨の直後は汲まない。この三つを守れば、扱いにくい水ではありません。

気をつけるところは、水道水と同じで溶けているものです。海に近い川や、まわりの地層によっては、もともとミネラル分が多いことがあります。次に説明する溜まり方が、その分だけ速くなります。

蒸発しても、ミネラル分は残る

ここが、日本語の記事でほとんど語られていないところです。そして「足し水だけで永遠に回る」という考えが、どこで崩れるかを決めている部分でもあります。

蒸発して空気中に出ていくのは水の分子だけです。水道水に含まれていたナトリウム・カルシウム・マグネシウム・塩化物といったミネラル分は、蒸発せずに設備の中に残ります。そこへ足し水をすると、新しいぶんがさらに持ち込まれます。

これを農業では塩類と呼びます。食塩のことだけを指す言葉ではなく、水に溶けているミネラル分をまとめてそう呼ぶ、という意味です。

やっかいなのはナトリウムです。カルシウムやマグネシウムは野菜が吸って持ち出してくれますが、ナトリウムは野菜がほとんど使いません。入った分が、そのまま残っていきます。

蒸発するのは水だけで、溶けているミネラル分は残る。アクアポニックスで足し水を続けると塩類が濃くなる
足し水は水位を戻すが、溶けているミネラル分は戻さない。長く続けるほど濃くなる。

実際に測った例があります。アムステルダムの施設で運用中のアクアポニックスでは、半年でナトリウムが168ppmから414ppmへ、塩化物が148ppmから532ppmへ上がり、水の電気の通しやすさで見た値も2〜3から約5へ、およそ倍になりました。

ただし、この施設が足し水に使っていたのはアムステルダムの運河の水です。海に近い水なので、もともとナトリウムと塩化物が多い。日本で水道水を足している設備が、同じ速さで濃くなるわけではありません。数字そのものより、足し水を続けるかぎり一方通行で溜まっていく、という向きのほうを見てください。

困るのは野菜のほうです。同じ資料では、水の電気の通しやすさで見た値が6から8になると収穫量が1割ほど落ち、9から12では半分近くまで落ちるとされています。5前後までなら、多くの作物はほとんど影響を受けません。

魚は元気で、硝酸塩も安定しているのに、なぜか野菜だけ育ちが悪い。長く使っている設備でこれが起きたら、塩類が溜まっている可能性を疑ってください。そして、これを解く方法は二つしかありません。一部の水を入れ替えるか、足し水を雨水に切り替えるかです。

水換えが要るのは、この三つのとき

ここまでをまとめると、水換えが必要になる場面ははっきりしています。濁ったから、臭うから、ではありません。

水換えが要るのは、この三つのとき。アクアポニックスは水換え不要
いずれも「濁ったから」ではなく、測った数値と野菜の様子で判断する。

ひとつめの硝酸塩は、測らないと分かりません。アクアポニックスで保ちたい範囲は5〜150mg/Lとされていて、150を超えて上がり続けるなら、植物が吸う量を魚が出す量が上回っています。

対処は水換えだけではありません。餌を減らす、植物を増やす、収穫を早める。どれも硝酸塩を下げる方向に働きます。水換えは、それらが間に合わないときの手段です。

錦鯉の水槽とレタスの栽培槽をつなぐ配管
配管は水槽と栽培槽のあいだを回っているだけで、外へ出ていく口がない。これが排水ゼロの正体。

実際に水を換えるときは、全体の3分の1までにとどめ、塩素を抜いた同じくらいの温度の水を使ってください。底に溜まったフンを吸い出しながら水を抜けば、汚れの元も一緒に減らせます。

立ち上げ中は、そもそも別の話

もうひとつ、水換えが要る時期があります。始めたばかりで、まだ硝化細菌が育っていないあいだです。

この時期は植物もろ材もまだ働いていないので、魚が出したアンモニアと亜硝酸がそのまま溜まります。とくに亜硝酸が跳ね上がる時期は、数値が下がるまで部分的に水を換えて魚をしのがせる必要があります。

ここを「アクアポニックスは水換え不要だから」と我慢してしまい、最初の魚を全部落とすのがよくある失敗です。水換えが要らなくなるのは、立ち上げが終わってからの話です。

硝化サイクルそのものの仕組みや、いま自分の設備がその立ち上げのどの段階にいるかは、アクアポニックスの硝化サイクル|いまどの段階かを数値で見分けるにまとめてあります。数値が動いて困ったときは、そちらを見てください。

「水換え不要」を鵜呑みにすると何が起きるか

最後に、実際に起きがちな失敗を挙げておきます。どれも「不要」という言葉を、手間ゼロと読み替えたときに起きます。

夏に水位が下がりきってポンプが空回りする。これがいちばん多く、しかもいちばん被害が大きい。水が回らなければ、栽培槽の根も水槽の魚も同時に危なくなります。旅行の前は特に、水位を満水にしてから出てください。

戻り配管から水が注ぐ水槽で餌を食べる錦鯉
左の配管から戻ってきた水が落ちている。この流れが止まると、根も魚も同時に危なくなる。

次に多いのが、魚を増やしたのに栽培面積を変えないことです。魚は見ていて楽しいので増やしたくなりますが、餌の量が増えれば、それを引き受ける植物も要ります。つり合いの目安に戻って考えてください。

そして、一度も測らないまま何年も足し水だけを続けること。硝酸塩も塩類も、目では見えません。見た目がきれいな水のまま、野菜だけがだんだん育たなくなっていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. アクアポニックスは、本当に一度も水換えしなくていいのですか?

A. つり合いが取れているあいだは不要です。目安は、葉物野菜なら栽培面積1平方メートルあたり1日40〜50グラムの餌に収まっていること、ろ材が1日の餌1グラムあたり1リットル以上あること、硝酸塩が150mg/Lを超えずに横ばいであることの三つです。ただし足し水は別で、こちらは毎日のように必要になります。

Q. 水は1日にどれくらい減りますか?

A. 全水量の1〜5%が目安です。水が100リットルなら1日1〜5リットル。夏の屋外は上限に近づき、冬や室内は下限寄りになります。商業規模でしっかり管理された設備では1〜1.5%程度まで下がりますが、家庭の小さな設備ほど水量に対する水面と葉の割合が大きいため、減り方も大きくなります。

Q. 足し水は水道水でいいですか?

A. 塩素を抜けば使えます。そのまま入れると硝化細菌にダメージが出ます。バケツに一日汲み置きするか、中和剤を使ってください。一度に足すのは全水量の10%までにします。長く続けるなら雨水のほうが塩類が溜まりにくく、設備にはやさしいです。

Q. 川の水や井戸水を足し水に使ってもいいですか?

A. 塩素を抜く手間が要らないので、使えるなら楽です。ただし中身は場所ごとに違います。濾してから入れる、最初は少量から試す、大雨の直後は汲まない。この三つは守ってください。まわりの地層や海への近さによっては、もともとミネラル分が多く、設備に溜まるのが速くなることがあります。

Q. 硝酸塩が高くなってきました。すぐ水換えすべきですか?

A. 150mg/Lを超えて上がり続けているなら手を打ちます。ただし水換えが唯一の方法ではありません。餌を減らす、植物を増やす、育った野菜を早めに収穫する。どれも硝酸塩を下げる方向に働きます。水換えは、それらが間に合わないときの手段だと考えてください。

Q. 魚も硝酸塩も問題ないのに、野菜だけ育ちが悪くなりました。

A. 塩類が溜まっている可能性があります。蒸発で出ていくのは水だけなので、足し水を続けるほど水道水由来のナトリウムなどが濃くなっていきます。実際に半年でナトリウムが2倍以上になった報告もあります。一部の水を入れ替えるか、足し水を雨水に切り替えると戻ります。

Q. 水換えするときは、どれくらい換えればいいですか?

A. 一度に全体の3分の1までにとどめてください。塩素を抜いた、元の水と同じくらいの温度の水を使います。一度に大量に換えると水質が急に変わり、魚にも硝化細菌にも負担になります。底に溜まったフンを吸い出しながら抜くと、汚れの元も一緒に減らせます。

Q. 「従来農業より90%節水」というのは本当ですか?

A. 水を循環させる方式としては正しく、かけ流しの養殖と比べれば90〜99%少ない水で運用できます。ただし、レタス1キロあたりの水量としてよく見る「250リットル対25リットル」の対比は、後者が水耕栽培の実測値で、アクアポニックスの数値ではありません。実測に近い比較では慣行のおよそ半分程度です。また節水するかわりに、ポンプとエアレーションで電気を使い続ける仕組みでもあります。

アクアポニックスは資本がある人のものだと思われがちですが、個人でも始められます。設備にいくら掛かったのか、どこでつまずいて、どう直したのか。鷲林寺アクアファームの実践の記録をnoteに書いています。見学に来られた方はのべ100人を超えました。
→ 個人で始めたアクアポニックスの費用と失敗をnoteで読む

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