メダカの容器に、水草を入れていない。
ショップの水槽にも、飼い方の本の写真にも、緑の草がゆれている。入れないとかわいそうなのか。酸素が足りなくなるのか。卵を産む場所が無くて困らないのか。買ってきたマツモは、先週溶けてしまった。
メダカに水草は、なしでも大丈夫です。私の屋外のメダカの容器には、水草が入っていません。室内の観賞用の水槽には入れていますが、屋外の容器は水草なしで、困ったことは特にありません。この記事は、水草の役目を3つに分けて、なしにするなら何を代わりに置くかを書きます。
- メダカに水草は、なしでも大丈夫。私の屋外の容器は水草なしで、困ったことは特にない。
- 水草の役目は3つ。代わりが要るのは卵を産む場所だけで、人工の産卵床で足りる。
- 酸素は水面の広さと匹数で決まる。水草は昼に出して、夜は使う。
- 水草を入れるなら、水換えはカルキを抜き、水温を合わせ、3分の1まで。枯れた・溶けたら取り除く。
- ホテイアオイとアナカリスは、川や池に捨てない。
メダカに水草はなしでも大丈夫|役目は3つ、代わりが要るのは産卵床だけ
答えを先に書きます。メダカは水草が無くても飼えます。私の屋外の容器は、水草なしです。
水草がしている仕事は、大きく3つです。卵を産む場所になる。稚魚や弱った個体の隠れ場所になる。水の中の養分を吸い、昼に酸素を出す。
このうち、水草でないと困るものはありません。卵を産む場所は、人工の産卵床で足ります。私の産卵床も人工のものです。隠れ場所は、稚魚を別の容器に分ければ要りません。養分と酸素は、水の量と、容器に入れる匹数で決まります。
代わりに何かを置く必要があるのは、産卵床だけです。水草は、あれば手助けになるけれど、無いと成り立たない道具ではありません。台所のハーブのプランターのようなもので、あれば暮らしは少し楽しくなりますが、料理はそれが無くても作れます。

酸素は足りるのか|水草は昼に出して、夜は使う
「水草が無いと酸素が足りない」と心配する声は多いです。
水草が酸素を出すのは、光が当たっている昼だけです。夜は水草も息をして、酸素を使う側に回ります。水草が多い容器ほど、夜から明け方の酸素は減ります。水草は、酸素を足してくれるだけの道具ではありません。
屋外の容器で酸素が入ってくる主な入り口は、水面です。空気と触れている水面から、酸素は水に溶けます。だから効くのは、水面の広さと、容器に入れる匹数です。水面が広く、匹数が控えめなら、水草が無くても酸素は足ります。
水草なしで酸素が心配になるのは、水面が狭い容器に、たくさんのメダカを入れたときです。それは水草を足して直すより、匹数を減らすか、容器を広くして直すほうが確かです。口をぱくぱくさせていたら、水面を動かせば酸素は入ります。
卵はどこに産むのか|水草が無いなら、人工の産卵床を入れる
水草なしで、代わりを置く必要があるのはここだけです。
メダカのメスは、細い糸のようなものに卵をこすりつけて産みます。自然の中では水草の細かい葉や根で、容器の中では、それに似せた人工の産卵床で代わりになります。私の産卵床は人工のものです。
水草の代わりに1つ置くなら、卵が付いたまま持ち上げて移せる人工の産卵床です。
人工の産卵床には、水草には無い良さがあります。卵が付いた産卵床ごと持ち上げて、別の容器へ移せることです。水草に産みつけられた卵は、1粒ずつ探して外すことになります。卵の取り方は、産卵床ごと移すか、指の腹で転がして外すかの2つで、水草だと後のほうになりがちです。
「人工の産卵床には産んでくれない」という声も見かけます。産んでいないのか、産んだ卵を見つけられていないのかで、見る場所が変わります。卵が見つからないときは、先にそこを分けます。

水草を入れるか、入れないか|屋外は入れない、室内の観賞用は入れる
私は、屋外のメダカの容器には水草を入れず、室内の観賞用の水槽には入れています。
違いは、容器の目的です。屋外の容器は、メダカを育てて増やすための容器です。卵を産ませて、産卵床ごと移して、稚魚を別に育てる。この流れに、水草は要りません。
室内の観賞用の水槽は、眺めるための水槽です。緑があると、それだけで水槽が生き物のいる場所に見えます。見るための水槽なら、水草を入れる理由がはっきりあります。
ただし室内で水草を入れるなら、光が要ります。室内の照明はメダカのためではなく、水草のために要るものです。水草を入れないなら、照明の心配も1つ減ります。
水草が溶ける、枯れる|私のマツモは水換えのあとに溶けた
水草の悩みでいちばん多いのは、買ってきた水草がいつの間にか溶けたり、枯れたりすることです。
私も、マツモを溶かしたことがあります。水道水で水換えをしたあとでした。私は塩素を疑っていますが、確かめたわけではありません。
水換えをすると、一度にいくつものことが変わります。蛇口の水には、法律で塩素が残るように決められています。水温も、元の水とは違います。水の硬さや酸性の度合いも変わります。マツモは根を持たず、体全体で水から養分を取る草なので、水が急に変わると影響を受けやすい側です。
だから水草を入れている容器の水換えは、カルキを抜いた水を、水温を合わせて、一度に換えすぎないこと。秋の水換えも、量は3分の1です。メダカに優しい水換えは、そのまま水草にも優しい水換えです。
枯れた水草、溶けた水草は、どうするか|私は取り除く
溶けた水草や、枯れて茶色くなった水草を、そのままにしておくか、取り出すか。
私は、枯れたら、溶けたら取り除きます。
理由は、腐るからです。枯れた葉は底に沈み、水の中で分解されていきます。分解するときに酸素が使われ、メダカのフンと同じように、水を汚す元になります。冬の水草も、枯れて底で腐ります。
取り出すのに、水を全部換える必要はありません。網ですくえる分をすくい、底に沈んだかけらは、スポイトやホースで少し吸えば足ります。全部を一度に取りきろうとすると、そのほうがメダカには負担です。
冬のあいだも緑のまま残る水草はありますが、残ったものまで取る必要はありません。取るのは、茶色くなったもの、溶けて形が崩れたものだけです。
水草があると、増えすぎる|隠れ家が稚魚を残す
水草の悩みで、意外に多いのが「計算外に増えた」です。
親のメダカは、卵や生まれたばかりの稚魚を食べます。水草が茂った容器では、稚魚が葉の間に逃げ込めるので、親と同じ容器でも何匹かが生き残ります。水草が茂った容器で、たまに稚魚が残っているのは、このためです。
増やしたい人には、ありがたい話です。けれど、増やすつもりが無い人には、知らないうちに数が増える原因になります。
水草なしの容器は、この点がはっきりしています。増やすなら産卵床ごと移して別に育てる。増やさないなら、産卵床を入れない。数を決めるのが、飼っている人の手に戻ります。
入れるならどれか|マツモ・ホテイアオイ・アナカリス
水草を入れるなら、メダカでよく使われるのはこの3つです。
マツモは、根が無く、浮かべておくだけで育ちます。細かい葉が茂るので、稚魚の隠れ場所になります。そのかわり、先に書いたとおり、水が急に変わると溶けることがあります。
ホテイアオイは、水面に浮かぶ草で、根が長く垂れ、そこに卵が産みつけられます。夏はよく増えますが、寒さに弱く、冬には枯れていきます。
アナカリスは、丈夫で増えやすい草です。浮かべても、底に植えても育ちます。
ホテイアオイとアナカリス(オオカナダモ)は、環境省の生態系被害防止外来種リストに載っている草です。増えすぎた分や枯れた分を、川や池、用水路に捨てないでください。捨てるなら、水を切って乾かし、住んでいる自治体の分け方でごみに出します。
水草なしで困るのは、どんなときか
私の屋外の水草なしの容器で、困ったことは特にありません。
それでも、水草なしが向かない場面はあります。1つは、稚魚を親と同じ容器で育てたいとき。隠れ場所が無いので、稚魚は親に食べられます。稚魚は、親の口に入らない大きさまで別の容器で育てます。
もう1つは、狭い容器に、たくさん入れているときです。水草は、水の中の養分を吸って、水の汚れを少し受け止めます。水草なしでその分を受け止めるのは、水の量です。匹数は、水2リットルに1匹を目安に、容器の大きさから決めます。
どちらも、水草を入れて直すより、容器を分けるか、匹数を減らすほうが、効き目がはっきりしています。

どこで決めるか|水草を入れる・入れないの線
線を決めておきます。
屋外で、育てて増やすための容器なら、水草なしでいい。代わりに人工の産卵床を入れる。
室内で眺めるための水槽なら、入れていい。ただし光が要る。
水草を入れた容器の水換えは、カルキを抜き、水温を合わせ、3分の1まで。
枯れた、溶けたら、その分だけ取り除く。水を全部換えない。捨てるときは、川や池に流さない。
迷ったら、水草なしで始めます。産卵床を1つ入れておけば、困ることはありません。水草は、メダカが落ち着いてから、眺めたくなったときに足せば十分です。
まとめ
メダカに水草は、なしでも大丈夫です。私の屋外のメダカの容器は水草なしで、困ったことは特にありません。室内の観賞用の水槽には入れています。
水草の役目は、卵を産む場所、稚魚の隠れ場所、養分を吸って昼に酸素を出すことの3つです。代わりが要るのは卵を産む場所だけで、私は人工の産卵床を使っています。隠れ場所は稚魚を別の容器に分ければ要らず、酸素と水の汚れは水の量と匹数で決まります。
水草を入れるなら、水換えはカルキを抜いて水温を合わせ、一度に換えすぎないこと。枯れたり溶けたりしたら、その分だけ取り除きます。迷ったら、水草なしで始めて、産卵床を1つ入れておきます。
よくある質問(FAQ)
Q. メダカに水草は必要ですか。
A. 必要ではありません。私の屋外のメダカの容器には水草が入っていませんが、困ったことは特にありません。水草の役目のうち、代わりが要るのは卵を産む場所だけで、人工の産卵床で足ります。
Q. 水草なしだと、メダカは卵を産みませんか。
A. 人工の産卵床を入れれば産みます。私の産卵床も人工のものです。産卵床ごと持ち上げて別の容器に移せるので、水草より卵を扱いやすい面があります。
Q. 水草が無いと、酸素が足りなくなりませんか。
A. 水面が広く、匹数が控えめなら足ります。水草が酸素を出すのは昼だけで、夜は水草も酸素を使います。酸素が心配なら、水草を足すより匹数を減らすか、水面を広くするほうが確かです。
Q. マツモが溶けてしまいました。原因は何ですか。
A. 水が急に変わったことを疑います。私は水道水で水換えをしたあとにマツモを溶かしたことがあり、塩素を疑っていますが、確かめてはいません。水換えでは塩素・水温・水の性質が一度に変わります。カルキを抜き、水温を合わせ、一度に換えすぎないようにします。
Q. 枯れた水草は取り出したほうがいいですか。
A. 取り出します。私は枯れたら、溶けたら取り除いています。そのままにすると底で腐り、水を汚す元になります。網ですくえる分をすくえば足り、水を全部換える必要はありません。
Q. 冬の水草はどうすればいいですか。
A. 冬も緑のまま残るものはそのままで構いません。茶色くなったもの、溶けて形が崩れたものだけを取り除きます。ホテイアオイは寒さに弱く、冬には枯れていきます。
Q. 室内のメダカ水槽にも水草は要りませんか。
A. 眺めるための水槽なら、入れる理由があります。私も室内の観賞用の水槽には入れています。ただし室内で水草を育てるには照明が要ります。水草を入れないなら、照明の心配は減ります。
Q. 水草を入れると、メダカが増えすぎますか。
A. 増えやすくなります。水草が茂ると稚魚が隠れられるので、親と同じ容器でも何匹かが生き残ります。増やしたくないなら、水草を控え、産卵床を入れないようにします。
Q. いらなくなった水草は、どう捨てればいいですか。
A. 川や池、用水路には捨てません。ホテイアオイとアナカリス(オオカナダモ)は、環境省の生態系被害防止外来種リストに載っています。水を切って乾かし、自治体の分け方でごみに出します。
Q. 水草なしで困るのは、どんなときですか。
A. 稚魚を親と同じ容器で育てたいときと、狭い容器にたくさん入れているときです。どちらも、水草を入れるより、稚魚を別の容器に分けるか、匹数を減らすほうが効き目がはっきりしています。
Q. メダカの水草はマツモとホテイアオイ、どちらがいいですか。
A. 稚魚の隠れ場所にするならマツモ、卵を根に産ませるならホテイアオイです。マツモは水の急な変化で溶けることがあり、ホテイアオイは冬に枯れます。屋外で育てて増やす容器なら、水草なしで人工の産卵床でも足ります。
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