メダカは条件が揃えば1回に10個から30個の卵を産み、それが毎日続きます。産卵期を通すと1匹で数百個になります。
寿命は飼育下で2年から3年。条件によっては3年から4年生きることもあります。ただしこの2つは、別々の話ではありません。早く育てるほど、早く産みはじめて、早く終わります。
水温を上げれば成長が速まり、2か月ほどで産卵が始まります。そのかわり一生も速く進みます。長く飼いたいなら、足すことより、やめることです。
メダカの一生は、水温で速さが変わる

メダカは水温が高いほど体の働きが速く進みます。成長が早く、産卵を始めるのも早く、そして終わるのも早い。室内で加温すれば孵化から2か月ほどで産みはじめますが、2年ほどで一生を終えることが多くなります。
屋外で自然のまま育てると、産みはじめるのは3か月ほど。冬になれば水温が下がって動かなくなり、そのあいだは一生がほとんど進みません。3年から4年生きる個体が出るのは、この休む時期があるからです。
どちらが良いということはありません。早く増やしたいなら加温、長く付き合いたいなら屋外。目的で選べばよい話です。ただ「加温すれば得をする」わけではないことは、知っておいたほうがいいと思います。
メダカは、どんなときに産卵するのか

水温18℃と、明るい時間13時間。この2つが揃った日から産卵が始まります。関西の屋外なら、だいたい4月の半ばごろです。秋に日が短くなると、水温が保たれていても止まります。
餌の量も直に効きます。産卵数は食べた量にそのまま比例するので、1日1回の給餌では体を保つぶんで終わってしまい、卵に回す余裕が残りません。数分で食べきる量を、1日3回から4回に分けて与えてください。餌の選び方はメダカのエサ選び完全ガイドへ。
オスがいなければ、産んでも無精卵です。白く濁って育ちません。それから、産卵床が足りないとメスが卵をぶら下げたまま泳ぐことになります。お腹の様子が気になるときはメダカのお腹が大きい・パンパンを見てください。

産卵数を増やしたいなら、餌の回数を増やす
産卵数は、食べた量にそのまま比例します。同じ個体でも、1日1回しか与えていない容器と1日4回与えている容器では、産む数がはっきり違います。一度に大量にやるのではなく、回数を分けるのが要点です。
繁殖用として売られている餌は、たんぱく質の割合が高く作られています。産ませたい時期だけこれに切り替えて、秋になったら普通の餌に戻すという使い方が扱いやすいです。
ただし、増やしたぶんだけ容器と手間が要ります。1匹が数百個産むので、数組から始めても一年で手に負えない数になります。育てきれる数から逆算して、産卵床を置く数のほうで調整するのが現実的です。
オスとメスは、どこで見分けるのか
背びれと尻びれを見てください。オスは背びれに切れ込みがあり、尻びれが大きく平行四辺形に近い形をしています。メスは背びれに切れ込みが無く、尻びれは小さめの三角形です。
横から見るのがいちばん分かりやすいのですが、容器の上からしか見られないときは、尻びれの大きさで見当がつきます。泳いでいるときに下側のヒレが目立つのがオスです。
数の割り振りは、オス1匹にメス2匹から3匹が扱いやすい形です。オスが多すぎるとメスを追い回して弱らせますし、オスがいなければ産んでも無精卵になります。
年齢は、どこで分かるのか
正確には分かりませんが、目安はあります。いちばん見やすいのは体の色です。若い個体は色が濃くはっきりしていますが、年を取ると全体に色が抜けて、白っぽく見えるようになります。
ヒレの縁も手がかりです。古い個体はヒレの先が擦れて丸くなり、透明な部分が広がってきます。背中の線が少し曲がって見えることもあります。
動き方も変わります。餌をやったときに真っ先に来なくなり、底のほうにいる時間が増えます。病気ではなく、単に年を取ったという場合もあるので、慌てて薬を使わないでください。
卵は、体の中でどう作られるのか
メダカのメスは、卵のもとになる細胞を体の中に抱えています。これが少しずつ育って卵になり、産卵の前の晩に、その日に産むぶんだけが仕上がります。毎日産めるのは、この仕組みがあるからです。
だから「今日は何個産むか」は、前の晩までに決まっています。当日に餌をたくさんやっても、その日の数は変わりません。効いてくるのは数日先です。産卵数を増やしたいなら、一度にたくさんではなく、毎日続けて与えるほうが理にかなっています。
抱えている細胞の数には限りがあります。産み続ければ減っていき、やがて産卵そのものが止まります。高齢のメスが産まなくなるのは、体力の問題だけではありません。
長く飼うには、何をやめればよいのか

いちばん効くのは、冬に休ませることです。屋外に置いて水温が下がるにまかせれば、メダカは底でじっとして餌も食べなくなります。このあいだ一生がほとんど進みません。越冬のさせ方はメダカの冬越し|成否は秋で決まるにまとめました。
産ませ続けないことも同じ意味を持ちます。室内で加温して照明を当てれば冬でも産みますが、メスは休みなく消耗します。増やす目的が無いなら、冬は止めてやってください。
容器の広さと水質は、寿命そのものを削ります。狭ければ水が早く傷み、争いも増えます。一度の急な水質の変化が、そのあと何か月も尾を引くこともあります。1リットルあたり1匹を目安に、余裕を持たせてください。

よくある質問
メダカは1回に何個くらい産みますか。
条件が良ければ1回に10個から30個ほどです。それが毎日続くので、産卵期を通すと1匹で数百個になります。餌が足りていないと目に見えて減るので、数が少ないときはまず餌の量と回数を見直してください。
メダカの寿命はどのくらいですか。
飼育下で2年から3年、条件によっては3年から4年生きることもあります。ただし加温して早く育てると、そのぶん短くなります。一生の速さは水温で決まると考えてください。
加温して育てると、なぜ寿命が縮むのですか。
水温が高いと体の働きが速く進むからです。成長も早く、産卵を始めるのも早く、そして終わるのも早くなります。冬に水温が下がって休む時期があると、その間は一生が進みません。屋外で自然に越冬させた個体のほうが長生きするのは、そのためです。
産卵させ続けると、メスは弱りますか。
弱ります。産卵は体力を使うので、一年中産ませ続けたメスは消耗が早くなります。冬に産卵を止めて休ませると、翌年また産むようになります。長く飼いたいなら、休ませる時期を作ってください。
いつから産みはじめますか。
孵化から2か月から3か月です。加温していれば2か月ほど、屋外で自然に育てれば3か月ほどが目安になります。ただし体の大きさが先で、体長2cmを超えたあたりから産める体になります。
冬に産まないのは、おかしいですか。
おかしくありません。メダカは水温18℃と、明るい時間13時間の両方が揃ったときに産みます。冬はどちらも足りないので止まります。室内で加温して照明を当てていれば、冬でも産みます。
まとめ
メダカは1回に10個から30個、産卵期を通すと数百個の卵を産みます。産むのは水温18℃と明るい時間13時間が揃った日で、数は餌の量にそのまま比例します。
寿命は飼育下で2年から3年、屋外で冬に休ませれば3年から4年生きることもあります。加温して早く育てれば早く産みはじめますが、そのぶん早く終わります。
長く飼いたいなら、冬に休ませる。増やしたいなら、加温して餌を増やす。どちらも同時には取れません。
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