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水耕栽培の根は切っていい?|白い根は切らない。切るのは茶色い根と絡んだ根

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水耕栽培の苗の白い根 アクアポニックス

水耕栽培の根が、容器の底まで伸びて、とぐろを巻いている。ポンプの吸い込み口に絡みかけている。切っていいのだろうか。

調べると「傷んだ根は切ってOK」と出てきます。傷んでいない、白くて長いだけの根はどうなのか。そこが書いていません。

答えは、根の色で決まります。そこから書きます。

この記事の結論(要点)
  • 白い根は切りません。長くても。切るのは茶色い根と、装置に絡んだ根だけ。
  • 白い根を切ると、枯れないが、数日は葉が止まります。切りすぎると葉が先にしおれる。
  • 根が長いのは「足りない」の合図。切る前に、水位と養液の濃さを見る。
  • 茶色い根は、白いところを1センチ残して切り、水も換える。
  • また茶色くなるなら、根ではなく水。酸欠の原因を先に直す。

切っていいのは、茶色い根と、装置に絡んだ根だけ

答えを先に書きます。白い根は切りません。切るのは、茶色くなった根と、ポンプや配管に絡んで装置の邪魔をしている根。この2つだけです。

白い根は、生きて働いている根です。水と養分を吸うのは、根の先のほうの、白くて細い部分です。ここを切ると、株は吸う場所を失います。長いからという理由で切る必要はありません。

茶色い根は、傷んでいる根です。茶色くなるのは酸欠が原因で、その部分はもう働いていません。残しておくと、そこから傷みが広がります。茶色くなった部分だけを切り、白い部分は触らない。

装置に絡んだ根は、色に関係なく切ります。ポンプの吸い込み口をふさぐ、配管を詰まらせる、隣の株の根と絡んで分けられない。この場合は、白くても、絡んだ部分だけ切ります。

この3つに当てはまらない根は、そのままです。長いだけの白い根は、切らない。それが答えです。

根の色は3段階|白・薄茶・こげ茶で扱いが違う

「茶色い根は切る」と書きましたが、茶色にも段階があります。

白は、生きている根です。張りがあって、指で触るとしっかりしています。切りません。

薄い茶色で、張りがある根は、まだ働いています。養液の色が付いただけ、あるいは光に当たって色が変わっただけのことが多い。水道水で洗って、白くなるか、張りが残っているかを見ます。張りがあれば、切りません。

こげ茶で、触るとぐにゃりと崩れる根は、傷んでいます。これは切ります。指でつまんで、皮だけがずるりと抜けるようなら、中はもう腐っています。

見分けるのは、色より、張りです。色は養液や光でも変わりますが、張りは生きているかどうかでしか変わりません。迷ったら、つまんでみてください。

薄茶の根を「茶色だから」と切ってしまうと、働いている根を減らすことになります。切るのは、崩れる根だけです。

水耕栽培で切る根と切らない根の比較図。切るのは茶色くなった根を白を1cm残して、ポンプや配管に絡んだ根、隣の株と絡んで分けられない根、収穫後の切れ端。切らないのは長くても白い根、底でとぐろを巻いているだけの根、洗えば白いぬるぬるした根、移すときに穴に入らない根は折る
色を見る。白なら切らない。

白い根を切ると、葉が数日止まる

白い根を切ったらどうなるか、を書いておきます。

枯れはしません。ただ、切ったぶんだけ、吸える水と養分が減ります。株はその分、葉を伸ばすのをやめて、根を作り直すほうに回します。切ったあと数日、葉が動かなくなるのはそのためです。

切りすぎると、葉が先にしおれます。根が吸える量より、葉が使う量のほうが多くなるからです。とくに夏、日ざしが強い日に切ると、その日のうちにしおれることがあります。

だから、白い根を切るしかない場合でも、切るのは絡んだ部分だけ、切る日は曇りの日か夕方。切ったあとは、しばらく直射日光を避けます。

逆に、茶色い根を切っても、葉には影響がほとんど出ません。もともと働いていなかった根だからです。切ったあと、葉が元気になることのほうが多い。

切ったあとの葉を見れば、切った根が働いていたかどうかが分かります。止まったら、働いていた根でした。

根が長すぎるときは、切るより先に、水位と流れを見る

「根が長すぎる」と感じたとき、切る前に、なぜ長いのかを考えてください。

根が長く伸びるのは、水と養分を探しているからです。水位が低い、養液が薄い、流れが弱い。どれかがあると、根は遠くまで伸びます。足りているときは、それほど伸びません。

だから、根が長いのは、株が「足りない」と言っている合図でもあります。切って短くしても、また伸びます。原因を確かめないまま切っても、同じことが起きます。

まず、水位と養液の濃さを見ます。薄いなら足す。低いなら上げる。それで伸び方が落ち着けば、切らずに済みます。

もうひとつ、長い根が底でとぐろを巻いているだけで、装置の邪魔をしていないなら、放っておいて構いません。見た目は気になりますが、株には問題がありません。

ついでに書くと、根が長いこと自体は、株にとって悪いことではありません。根が多いほど、吸える量が多い。葉物なら、根が茂っている株のほうが、葉も大きくなります。根が長いのを「伸びすぎ」と見るのは、人の目線です。

切るのは、装置の邪魔をしているときだけ。長いこと自体は、切る理由になりません。

水耕栽培の苗の白い根
白くて張りのある根。長くても、これは切りません。

ポンプに絡んだ根|切るより、吸い込み口を守る

根がポンプの吸い込み口をふさぐ。これは切る理由になります。ただ、切っても、また絡みます。

うちのポンプが止まったのは、詰まりでした。分解掃除で直りました。そのときのことは、ポンプの記事に書いてあります。根に限らず、ポンプは詰まって止まります。

根で詰まるのを防ぐなら、切るより、吸い込み口を根から離すほうが確実です。ポンプを根の届かない場所に置く、吸い込み口にスポンジやネットを被せる、根が入らない筒の中にポンプを入れる。

それでも絡んだら、絡んだ部分だけ、ハサミで切ります。ポンプを止めて、根を引き抜こうとしないでください。引っ張ると、白い根まで一緒にちぎれます。

切った根は、水中に残さず、取り出します。残った根の切れ端は、傷んで水を汚します。

絡む場所を作らない。それが、根を切らずに済む一番の手です。

茶色い根の切り方|白いところを1センチ残す

茶色い根を切ると決めたら、切り方があります。

茶色い部分の、少し上で切ります。境目ぴったりではなく、白い部分を少し犠牲にして、茶色い部分を確実に取り除く。目安として1センチほど、白いところを残して、その先を切ります。

境目ぴったりで切ると、境目の内側にまだ傷みが残っていることがあります。そこからまた茶色くなります。少し余分に切るほうが、結果として切る回数が減ります。

道具は、清潔なハサミです。台所のハサミでも構いませんが、使う前に洗って、乾かしておきます。何株も続けて切るときは、株ごとにハサミを水で流します。傷んだ根の元を、次の株に運ばないためです。

切ったら、その株を装置に戻す前に、水を換えます。茶色い根が出た水には、傷みの元が残っています。株だけ直して水を戻すと、また出ます。

切ったあと、残った白い根が数日で新しい根を出しはじめたら、うまくいっています。出なければ、根ではなく、酸欠のほうがまだ続いています。

ぬるぬるした根は、切る前に洗う

茶色くはないが、根の表面がぬるぬるしている。これは、切る前に、洗ってみてください。

ぬるぬるは、根の表面に付いた膜です。根そのものが傷んでいるとは限りません。水道水で軽く洗い流して、下から白い根が出てくれば、その根は生きています。切りません。

洗っても茶色いなら、傷んでいます。前の章のとおりに切ります。

ぬるぬるが出るのは、水換えの間隔が空いているときと、水温が高いときです。洗って戻しても、また出るなら、水のほうを直します。

洗うときは、根を強くこすらないでください。根の先の細い部分は、指でこするだけで取れます。流水に当てる程度で十分です。

収穫したレタスを根付きのまま持った様子
収穫は根ごと抜きます。切る必要はありません。

株を移すときに切る根

スポンジから装置へ、装置から別の装置へ。株を移すとき、根を切るかどうか、迷います。

原則は同じです。白い根は切らない。移す先の穴に入らないなら、根を折りたたんで入れます。折れても、白い根は切るより折るほうが傷みが少ない。

どうしても入らないなら、一番長い根の先だけ切ります。全部を短くそろえる必要はありません。切るのは最小限です。

移すときに、根が絡み合っていて分けられないことがあります。間引きが遅れた株は、こうなります。この場合は、絡んだ部分を切って分けるしかありません。分けたあと、数日は葉が止まります。

移した直後は、直射日光を避けて、水位を根がしっかり浸かる高さにしておきます。切った根、折れた根が、新しい水に慣れるまでの時間です。

魚がいる装置では、切った根を水に落とさない

アクアポニックスのように、下に魚がいる装置で根を切る場合、ひとつ気をつけることがあります。

切った根を、水の中に落とさないでください。根の切れ端は、水中で傷んで、水を汚します。魚の側から見ると、餌の食べ残しが沈んでいるのと同じことです。

切るときは、株を持ち上げて、バットや新聞紙の上で切ります。装置の上で切ると、切れ端が栽培槽のすき間から下へ落ちます。ハイドロボールの装置なら、粒のあいだに入り込んで、取れなくなります。

もうひとつ。魚がいる装置では、養液の濃さを自分で調整できません。濃さは魚の数と餌で決まります。だから「根が長いのは養液が薄いから」だった場合、養液を足すのではなく、株を減らすか、魚の餌を見直すか、になります。

根を切る話は、水耕でもアクアポニックスでも同じです。違うのは、切れ端の行き先と、養液の直し方の2つだけです。

収穫するときは、根ごと抜くか、根元で切るか

根の話のついでに、収穫のときの根も書いておきます。

レタスなどの葉物を株ごと収穫するときは、根ごと抜きます。切る必要はありません。根付きのまま持ち帰ると、しばらく保ちます。

外葉だけを摘んで、株を残して育て続けるなら、根は触りません。株が残っているあいだ、根も働き続けます。

抜いたあとの穴に、根の切れ端が残ることがあります。これは取り除きます。残すと傷んで、次に植える株の根に移ります。

収穫が終わった装置は、根の切れ端を全部取り出してから、次の株を植えます。ここで手を抜くと、次の株が最初から茶色い根になります。

どこで見切るか|終わりの判断

線を決めておきます。

切ったあと、残った白い根から新しい根が出たら、終わりです。数日から1週間。それ以上、様子を見る必要はありません。

切っても、また茶色くなるなら、根ではなく水です。酸欠の原因を先に直してください。切り続けても、根がなくなるだけです。

白い根がほとんど残らないほど傷んでいたら、その株はあきらめます。まき直したほうが早い。切って救える株は、白い根が残っている株だけです。

最後にひとつ。切る前に、色を見る。白なら切らない。それだけ守れば、根を切って株をだめにすることは、ほとんどありません。

まとめ

水耕栽培の根を切っていいかは、色で決まります。白い根は、長くても切りません。切るのは、茶色くなった根と、ポンプや配管に絡んだ根だけです。

白い根を切ると、枯れはしませんが、数日は葉が止まります。切るしかないなら絡んだ部分だけ、曇りの日か夕方に。

根が長いのは、水位や養液が「足りない」の合図です。切っても、原因が残ればまた伸びます。先に水位と濃さを見ます。

茶色い根は、白いところを1センチ残して切り、切った根は取り出し、水も換えます。新しい白い根が出たら終わり。また茶色くなるなら、根ではなく水です。

よくある質問(FAQ)

Q. 水耕栽培の根は切ってもいいですか。

A. 白い根は切りません。切るのは茶色くなった根と、ポンプや配管に絡んで装置の邪魔をしている根だけです。長いだけの白い根は、そのままにします。

Q. 根が長すぎます。切っていいですか。

A. 装置の邪魔をしていないなら切りません。根が長く伸びるのは水位が低い、養液が薄い、流れが弱いなど「足りない」の合図です。切っても原因が残ればまた伸びます。先に水位と養液の濃さを見てください。

Q. 白い根を切ると枯れますか。

A. 枯れませんが、切ったぶん吸える水と養分が減り、数日は葉が止まります。切りすぎると葉が先にしおれます。切るしかないなら絡んだ部分だけ、曇りの日か夕方に切り、しばらく直射日光を避けます。

Q. 茶色い根はどう切りますか。

A. 茶色い部分の少し上、白いところを1センチほど残して切ります。境目ぴったりだと内側に傷みが残ります。清潔なハサミで切り、切った根は水中に残さず取り出し、水も換えます。

Q. 根がぬるぬるしています。切るべきですか。

A. 切る前に水道水で軽く洗ってください。下から白い根が出てくれば生きているので切りません。洗っても茶色いなら傷んでいるので切ります。

Q. ポンプに根が絡みます。

A. 絡んだ部分だけハサミで切ります。引き抜くと白い根までちぎれます。切ってもまた絡むので、ポンプを根の届かない場所に置く、吸い込み口にネットを被せるなど、絡む場所を作らないほうが確実です。

Q. 株を移すとき、根は切りますか。

A. 切りません。穴に入らないなら折りたたんで入れます。どうしても入らないなら一番長い根の先だけ。絡んで分けられないときだけ、絡んだ部分を切って分けます。

Q. 切ったあと、どうなれば安心ですか。

A. 残った白い根から新しい根が出たら終わりです。数日から1週間。また茶色くなるなら根ではなく水の問題で、酸欠の原因を先に直します。

Q. 白い根がほとんど残っていません。

A. その株はあきらめて、まき直したほうが早いです。切って救えるのは、白い根が残っている株だけです。

次に見るのは、ここ

茶色くなる仕組みは水耕栽培の根腐れ|原因は酸欠。茶色い根だけ切るへ。切ったあとの水は水耕栽培の水換え|頻度は水量と根の量で決まるへ。根が絡み合っているなら水耕栽培の間引き|根が絡む前にへ。収穫のときはアクアポニックスの収穫|根付きで持ち帰るへ。葉がしおれたら水耕栽培で枯れる|原因の切り分けへ。