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メダカの台風対策|前日にやる3つと、過ぎたあとに見ること

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黒い容器の中を泳ぐ黄色いメダカを上から見たところ。メダカの台風対策の記事のアイキャッチ めだか

台風が近づいている。屋外の容器をどうするか。フタをして、雨が入らないようにすればいいのか。

そこが分かれ目です。塞ぐと、逆に危なくなります。閉じた容器では風が入らず、酸素が減ります。

もうひとつ、見落とされていることがあります。メダカが落ちるのは、通過中だけではありません。過ぎたあとの数日も気が抜けません。

メダカの台風対策をまとめた図。フタは載せるだけ、前にやる3つ、落ちるのは過ぎたあとも、落ちていなければ1週間は換えない、見るのは数の5つ
落ちるのは通過中だけでなく、過ぎたあとも。
この記事の結論(要点)
  • フタは載せるだけ。密閉しないでください。塞ぐと風が入らず、酸欠になります。
  • 前にやるのは3つ。水位を下げる、低い所へ移す、浮き草を減らす。
  • 通過中だけでなく、過ぎたあとの数日も落ちることがあります。1回目の変化で弱った魚には、そのあいだも負担が続きます。
  • 落ちていないなら、私は過ぎたあと1週間は水を換えません。もう一度動かすことになります。
  • 見るのは数です。3日続けて落ちなければ、越えたと見てよいでしょう。
過ぎたあとの数を、容器ごとのおおよその数として書き換えておけます。
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メダカの台風対策で、まず知っておくこと

順番として、いちばん先に置きたいことがあります。メダカは雨に弱い魚ではありません。

屋外の容器は、そもそも毎年の梅雨を越えています。雨水そのものに害はありません。

台風で危ないのは、雨の量ではなく変化の速さと大きさです。半日で水が入れ替わるほど降れば、水温も水質も一気に動きます。

水換えや雨で水温が一気に動くのは、それ自体が体への負担です。台風では、そこに水質の変化が重なります。

そしてあふれれば、流されます。これは体力の話ではなく、物理的にいなくなる話です。

だから対策の狙いは3つに絞れます。あふれさせない、飛ばさない、酸素を止めない。

フタは載せるだけ|密閉すると酸欠になる

いちばん間違えやすいところから書きます。容器を密閉しないでください。

雨を入れたくないので、しっかり塞ぎたくなります。ところが閉じた容器では、水面から酸素が入りません。

メダカが吸う酸素は、水面から溶け込んで入ってきます。そこを塞げば、補われる入口がなくなります。フタをして安心して、翌朝に見たら全滅していた、という形になりかねません。

水面が空気に触れて、そこが動いていることが、酸素が入る条件です。閉じれば、その両方が止まります。

正しいのは載せるだけです。板やすのこを容器の上に渡して、雨の直撃だけを減らす。四隅は空けておきます。

雨が入るのは、むしろ構いません。入った雨より、酸素が止まるほうが早く効きます。

メダカの台風対策の時系列。来る前は水位を下げ容器を低い所へ移し、フタは載せるだけで密閉しない、浮き草は減らす。当日は水位と数を見る。2〜3日は餌を控えめにする。落ちていなければ1週間は水を換えない。3日続けて落ちなければ越えたと見てよい
フタは載せるだけ。過ぎたあとも気を抜かない。

来る前にやること|水位を下げる

前の日までにできることを、効く順に書きます。

いちばんは水位を下げることです。あふれれば、水と一緒にメダカが流れます。容器のふちから数センチ下げておくだけで、受けられる雨の量が増えます。

どれくらい下げるかは容器の大きさによります。浅くて小さい容器ほど、あふれるまでが早いので、深めに下げてください。

次が置き場所です。台の上や棚の上にある容器は、風で落ちます。地面に近いほど飛びません。台風の前だけ下ろす、という手が使えます。

風の当たる面も見てください。壁ぎわ、建物の陰。屋外で置き場所を選べるなら、風下側に寄せます。

そして浮き草を減らします。雨と風で寄せられて、水面の一か所に集まります。集まったところは、水面がふさがれます。

青水で飼っている場合も、そのまま雨で薄まります。これは避けられないので、あとで戻すほうを考えます。

メダカの台風対策で前にやる3つを容器の断面に示した図。フタは載せるだけで密閉しない、水位を下げる、浮き草を減らす、低い所へ移す
塞ぐと風が入らず、酸欠になります。フタは載せるだけです。

ベランダと、地面置きで違うところ

置き場所で、効く手が変わります。

ベランダは、風のほうが問題です。手すりの近くは風が強く、容器が動きます。壁ぎわに寄せて、低い位置に置いてください。

そして排水口を見てください。ベランダの水が流れなくなると、容器ごと水に浸かります。落ち葉やゴミで詰まっていないか、前の日に確かめておきます。

地面に直接置いている場合は、逆に浸水です。周りの水が流れ込めば、泥も一緒に入ります。少しだけ高い場所へ動かすか、ブロックを1段かませます。

どちらの場合も、飛んでくるものを考えてください。物干し竿、鉢、看板。当たれば割れます。

屋内へ入れるという手もありますが、短時間ならです。場所を移すこと自体が負担になるので、往復させるほど良いわけではありません。

黒い容器の中を泳ぐ黄色いメダカを上から見たところ
前の日に数えておくと、過ぎたあとの判断が変わります。

過ぎたあとが本番|薄まった水が戻る

メダカの台風は過ぎたあとに水が二度動く。大量の雨で水が薄まり水温が下がるがそのときは意外と平気で、晴れて薄まった水が少しずつ戻るあいだに弱った魚に負担が続く。落ちていないなら水を換えず、浮いたものだけすくう
心配で手を入れると、もう一度変化を足すことになる。

ここが、ほかの記事にあまり書かれていないところです。落ちるのは通過中だけではありません。過ぎたあとの数日も気が抜けません。

大量の雨が入ると、容器の水は薄まります。溶けていたものが薄くなり、水温も下がります。そのときは、意外と平気です。

問題はそのあとです。台風が過ぎれば晴れます。雨で薄まった水は、晴れると少しずつ元に戻っていきます。1回目の変化で弱った魚には、このあいだも負担が続きます。

落ちていないなら、ここで水を換えないでください。心配になって手を入れると、もう一度変化を足すことになります。全量交換は、やってはいけない手当てです。

泥や落ち葉が入っているなら、浮いているものだけをすくいます。底をかき混ぜないでください。

過ぎたあとの1週間|何を見るか

メダカの台風が過ぎたあとの1週間。当日は数と水位を見て、2〜3日は餌を控えめにし、1週間は水を換えず足し水はゆっくり、毎日1回数を数える。3日続けて1匹も落ちなければ越えたので餌を戻す
数える、控える、待つ。

やることは3つだけです。数える、控える、待つ。

当日は、数と水位を見ます。あふれて減っていないか。流された数はどれくらいか。ここで数えておくと、あとの判断が変わります。

餌は2〜3日、控えめにします。水が薄まっている状態で食べ残しが出れば、そこから汚れます。成魚なら数日食べなくても平気です。

落ちていないなら、私は水を1週間換えません。足し水も、減った分をゆっくり足すだけにします。足し水だけで回すという考え方が、そのまま使えます。

見るのは数です。1日1回。1匹だけなら個体の問題ですが、続けて落ちるなら水のほうです。

私は、3日続けて1匹も落ちなければ、越えたと考えています。そこから餌の量を戻していきます。

ブクブクは要るのか

メダカの台風のあいだの酸素。電源があるならブクブクがあると安心、電源がないならフタを密閉せず雨の中で延長コードを引かない。翌朝水面で口をパクパクしていたら酸欠なので、コップで汲んで高い位置から戻す
フタで覆えば、そのぶん酸素は減る。

よく聞かれるので、ここで答えます。台風のあいだに限れば、あったほうが安心です。

理由は酸素です。水面が動いていれば酸素は入りますが、フタで覆えばそのぶん減ります。

ただし屋外では電源が問題です。雨の中で延長コードを引くのは、別の危険を作ります。そこまでするものではありません。

電源が無いなら、フタを密閉しないことのほうが効きます。空気が通る隙間があれば、水面は動きます。

そして翌朝に水面で口をパクパクしているなら、酸欠のサインです。そのときは、コップで水を汲んで少し高い位置から戻すだけでも入ります。

白い容器に入れた多数のメダカを上から見たところ
過ぎたあとの1週間は、いじらずに数だけ見ます。

やらなくていいこと

手を出したくなるけれど、しなくていいことを並べておきます。

屋内へ全部移す。数が多ければ、移すこと自体が事故になります。環境を変えれば、そのぶん調子を落とすことがあります。

雨の前に水を全部換えておく。新しい水にしたところへ大量の雨が入れば、変化が重なるだけです。

塩を入れておく。予防にはなりません。濃さが雨で変わるので、狙った濃度になりません。

過ぎた直後に掃除する。いちばんやりたくなりますが、いちばん待つべきところです。底に溜まったものは、1週間たってから少しずつ抜きます。

共通しているのは、足すのではなく、動かさないことです。台風の前後でこちらができるのは、変化の回数を減らすことだけです。

いつ終わりにするか|終わりの判断

いつ元の管理に戻すのかを決めておきます。

メダカの台風のあといつ元の管理に戻すか。3日続けて落ちなければ餌を半分から戻し、1週間たったら水位と底を見て泥を少しだけ抜く。4日目5日目と続けて落ちるなら台風ではなく容器の中の水質・水温・酸素を疑う
青水が薄まったら、晴れが続けば戻る。足すものではない。

3日続けて落ちなければ、餌を戻します。いきなり元の量ではなく、半分から。

1週間たったら、水位と底を見ます。泥が溜まっているなら、ここで少しだけ抜きます。全部は抜きません。

青水が薄まって透明になっているなら、戻るのを待ちます。晴れた日が続けば、そのうち戻ります。足すものではありません。

逆に、4日目、5日目と続けて落ちるなら、台風のせいにしないでください。もう過ぎているので、原因はいま容器の中にあります。水質・水温・酸素の順に見てください。

最後にひとつ。台風対策は、前日の30分で足ります。水位を下げて、低い所へ動かして、フタを載せる。それ以上のことは、たいてい足しすぎになります。

前の日に何匹いたか。過ぎたあと1週間は数を数えるだけなので、その日の数をメモで残せます。「メダカ台帳」なら記録は1タップ。
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台帳でできることを、もう少し詳しく

まとめ

台風対策でいちばん大事なのは、密閉しないことです。フタは載せるだけ。塞ぐと風が入らず、酸欠になります。

前にやるのは3つ。水位を下げる、容器を低い所へ移す、浮き草を減らす。前日の30分で足ります。

そして落ちるのは通過中だけではありません。過ぎたあとの数日も気が抜けません。雨で薄まった水は、晴れると少しずつ戻っていきます。

だから過ぎたあとは、落ちていないなら、餌を控えて、水を換えず、1日1回数を数えるだけ。3日続けて落ちなければ、越えたと見てよいでしょう。

1週間たったら、底の泥を少しだけ抜きます。かき混ぜずに底を吸いながら抜くなら、プロホースが向きます。

よくある質問(FAQ)

Q. メダカの台風対策は、何をすればいいですか。

A. 前にやるのは3つです。水位を下げる、容器を低い所へ移す、浮き草を減らす。そしてフタは載せるだけにしてください。密閉すると風が入らず、酸欠になります。

Q. 容器にフタをして、雨が入らないようにしたほうがいいですか。

A. 密閉はしないでください。閉じた容器では水面から酸素が入りません。板やすのこを渡して雨の直撃を減らし、四隅は空けておきます。入った雨より、酸素が止まるほうが早く効きます。

Q. メダカは雨水で大丈夫ですか。

A. 雨そのものに害はありません。危ないのは雨の量ではなく、半日で水が入れ替わるような変化の速さと、あふれて流されることです。

Q. 台風のあと、水換えをしたほうがいいですか。

A. 落ちていないなら、私は1週間は換えません。雨で薄まった水が戻るあいだに水換えを足すと、変化を重ねることになります。続けて落ちるなら、全量ではなく一部ずつ換えて、水面を動かします。

Q. 台風が過ぎたあと、何日か経ってから死にはじめました。

A. 過ぎたあとの数日に落ちることはあります。餌を控えめにして、1日1回数を数えてください。3日続けて落ちなければ、越えたと見てよいでしょう。続けて落ちるなら、全量ではなく一部ずつ水を換えて水面を動かし、水質・水温・酸素の順に見ます。

Q. ブクブク(エアレーション)は要りますか。

A. 台風のあいだに限ればあったほうが安心ですが、屋外では雨の中の電源が別の危険になります。電源が無いなら、フタを密閉しないことのほうが効きます。

Q. 屋内に避難させたほうがいいですか。

A. 数が多いなら、移すこと自体が事故になります。環境を変えればそのぶん調子を落とすことがあるので、往復させるほど良いわけではありません。短時間で戻せる場合に限ってください。

Q. 過ぎたあと、掃除はいつしますか。

A. 1週間たってからです。直後にいちばんやりたくなりますが、いちばん待つべきところです。浮いているものだけすくって、底はかき混ぜないでください。

次に見るのは、ここ

過ぎたあとに続けて落ちるならメダカが次々死ぬ|原因は個体でなく環境へ。翌朝に鼻上げしているならメダカの酸欠の応急処置|水面を動かせば入るへ。雨水そのものの扱いは梅雨時期のメダカ飼育|雨水利用のメリットとデメリットへ。換えずに戻すならメダカは足し水だけで飼える?へ。過ぎたあとに暑さが戻るならメダカの水温を下げる方法|氷はダメへ。

この記事を書いた人
鷲林寺アクアファーム(兵庫県西宮市)

植木屋として5年、アクアリウムは10年。2021年から、義理の祖母が守ってきた農地を休耕地にしないためにアクアポニックスを始め、一人で続けています。書いているのは、その農場で実際に起きたことと、確かめられた範囲のことだけです。

農場見学は全国から受け入れてきました(現在は休止中)。ラジオ関西「羽川英樹 ハッスル!」、雑誌「Mer」などの取材を受けています。
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