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ラムズホーンはメダカの卵を食べる?|卵の状態3つで分けて守る

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黒い容器を上から見たメダカ めだか

容器の壁に、透明なゼリーのかたまりが付いていた。

メダカの卵かと思ったけれど、数が多すぎる。そう思って探すと、赤い渦巻きの貝が増えている。レッドラムズホーンです。これを入れたままで、メダカの卵は大丈夫なのか。食べるという人と、食べないという人がいて、どちらも本当のように聞こえます。

この記事では、貝が食べるものを、卵の状態で分けて書きます。そのうえで、守りたい卵をどう分けるか、貝を外す線をどこに引くかまで書きます。

この記事の結論(要点)
  • 死んだ卵・カビた卵は、食べる。生きた卵は、食べないと言い切れない。
  • 貝のいる容器で卵が減って見えるのは、白い卵の掃除のこともある。見た目では区別がつかない。
  • ヒメタニシとは別物。ラムズホーンはゼリー状の卵を壁や水草に産み、雌雄同体で1匹から増える。
  • 確実に守るなら、産卵床ごと貝のいない容器へ。親メダカからも守れる。
  • 貝を外す線は、卵のためではなく増えすぎたかどうか。餌を減らして手で取る。
卵を移した日と、孵った数を残しておくと、貝のせいかどうかが数で分かります。残すなら → メダカ台帳(無料)

ラムズホーンは、メダカの卵を食べるのか|死んだ卵は食べる、生きた卵は分からない

私のところではラムズホーンを飼っていないので、実験の結果と貝の仕組みから書きます。答えを先に書きます。死んだ卵やカビた卵は、食べます。生きている卵は、食べないと言い切れません。

実験があります。ラムズホーンの仲間の貝に、ワカサギの仲間の卵を、死んだものと生きたものに分けて与えた研究です(水産養殖の学術誌の論文)。4日間の観察で、死んだ卵は最初の48時間でほとんど食べられました。生きた卵は、そのあとゆっくり、少しずつ食べられました。貝は、傷んだ卵を先に選んでいたのです。

ここで、注意が2つあります。ひとつは、この実験の貝も卵もメダカではないことです。仲間の貝と別の魚の卵なので、メダカにそのまま当てはまるとは言えません。もうひとつは、生きた卵も食べられた、と読めることです。「生きた卵は絶対に食べない」とは、この実験からは言えません。

ネット上には「孵化の直前に殻が柔らかくなると食べる」「大きな貝ほど食べる」という書き込みもあります。ただ、確かめた資料は見つからなかったので、ここでは事実として扱いません。

では、貝を入れたまま卵が減ったとき、何が起きているのか。次の章で、卵の状態から見ていきます。

メダカの卵とラムズホーンの関係を卵の状態で分けた図。死んだ卵とカビた卵は貝が先に食べて掃除になる。生きた卵は食べないとは言い切れず、ゆっくり食べられた実験がある。確実に守るなら産卵床ごと貝のいない容器へ移す。
食べるかどうかは、卵の状態で変わる。

卵が減ったように見えるのは、なぜか|掃除と、食べられたの区別

メダカの卵は、受精していなければ数日で白く濁ります。白い卵は育たず、そのままにすると水カビが生えて、隣の卵にも広がります。ラムズホーンは、この白い卵やカビた卵を先に食べます。

だから、貝のいる容器の卵が減って見えるとき、その中身は2通りです。もともと育たなかった卵が掃除された。あるいは、育つはずの卵まで食べられた。見た目では区別がつきません。

区別するには、卵を取り出して数える方法があります。産卵床から卵を外して、別の容器で数日置く。白くなった卵を数え、孵った数と合わせます。貝のいる容器の孵化数が極端に少ないなら、貝を疑う理由になります。減り方の疑いの順番は、ヒメタニシの記事(ヒメタニシはメダカの卵を食べない)に書きました。親メダカが食べる、餌が切れる、水の急変、屋外ならヤゴ。貝を疑うのは、そのあとです。

ここでひとつ、ヒメタニシとの違いを押さえておきます。ヒメタニシの口は、面をこすって削り取る形で、丸い卵の殻には歯が立ちません。これは記事にまとめたとおりです。ラムズホーンの貝は、別の仲間です。同じ口の作りだと考えて、ヒメタニシの結論を当てはめてはいけません。

ラムズホーンとヒメタニシは、何が違うのか|卵の産み方で分ける

いちばんの違いは、卵の産み方です。ラムズホーンは、透明なゼリー状の卵のかたまりを、壁や水草に産みつけます。ヒメタニシは、卵を産みつけません。お腹の中で稚貝を育ててから産みます。

ラムズホーンの仲間は、雌雄同体です。1匹いれば、卵を産めます。水草にくっついて1匹入り込んだだけで、気づいたら容器じゅうが渦巻きだらけ、という増え方をするのはこのためです。ヒメタニシの記事で説明したスネールの増え方と、同じ仕組みです。ヒメタニシが増えすぎる原因と見分け方は、ヒメタニシが増えすぎる原因と対策に書きました。

ゼリーのかたまりは、メダカの卵と見間違えやすいものです。メダカの卵は、直径1mmほどの透明な球で、糸で産卵床に絡みます。ゼリーのかたまりは、寒天のような透明なかたまりの中に小さな粒が並ぶ形で、壁にぺたっと広がります。粒が並んだゼリーなら貝、1粒ずつ糸で絡んでいるならメダカです。

赤い色や渦巻きの形は魅力ですが、飼う理由はそこだけでは決まりません。掃除してくれる貝がほしいのか、見た目がほしいのか。どちらでもなく、増えて困っているだけなら、増えすぎの線を見るほうが先です。

メダカの卵は、どう守るのか|産卵床ごと別の容器へ

ラムズホーンのいる容器と、いない容器で比べ、メダカの卵を産卵床ごと貝のいない容器へ移して守る方法を示した精密図解
確実に守るなら、産卵床ごと貝のいない容器へ。

卵を確実に守りたいなら、産卵床ごと、貝のいない容器へ移します。貝を疑うかどうかに関係なく、これがいちばん確かな手です。

理由は、貝だけではないからです。親メダカも、卵や針子を食べます。メダカに子を守る習性はありません。貝がいても、いなくても、卵は別の容器のほうが孵りやすくなります。

やり方は、産卵床を水ごと小さな容器にすくって移すだけです。水は、親の容器の水を使えば水温の差が出ません。移すとき、産卵床のゼリーのかたまりも一緒に運んでしまわないよう、壁や床の貝と卵をよく見ます。ゼリーのかたまりが一緒なら、そこから貝が増えます。

産卵床を回収する時期や、孵ってからの別容器の考え方は、稚魚の記事(メダカの稚魚はいつまで別容器)に書きました。

貝を外す線は、どこに引くのか|卵のためだけに外さなくていい

卵が心配で貝を外したくなるかもしれません。結論として、卵のためだけに外す必要は、ありません。卵を別容器に移していれば、貝の疑いは外から消えます。

外すかどうかの線は、増えすぎたかどうかです。壁一面に卵のかたまりがある、水面が見えないほど貝が動いている、底に貝の死骸が目立つ。この状態なら、卵のためではなく、水の傷みを止めるために、数を減らします。

減らす手は、餌を減らして、手で取ることです。貝が増えるのは、食べるものが余っているからです。餌の食べ残しを減らさずに貝だけ取っても、すぐ戻ります。薬で減らす方法は、メダカやエビに影響が出るので、使いません。増えすぎたときの手順は、先ほどのヒメタニシが増えすぎる原因と対策に、貝全般として書いています。

掃除役として貝がほしい場合は、増え方が穏やかなヒメタニシのほうが、容器の管理は楽です。掃除生体の選び方も、同じ記事にまとめています。

ヒメタニシなら、卵を産みつけて増えることがなく、容器の管理が楽です。

ラムズホーンは、どこから入ってくるのか|水草と、予防の順番

入れた覚えがないのに増えた。その入り口は、たいてい水草です。水草の葉の裏や根元に、ゼリー状の卵が付いたまま売られていることがあります。貝の姿が見えなくても、卵は透明で小さく、買った時点では気づけません。数日たって孵り、壁をはい回る小さな渦巻きになって、初めて見つかります。

予防の順番は、3つです。1つ目は、水草を容器に入れる前に、葉の裏と根元を目で見ること。ゼリーのかたまりがあれば、指でこすって落とします。2つ目は、別のバケツに数日置いてから入れること。そこで貝が出てきたら、メダカの容器は守れます。3つ目は、入れてしまったら早い段階で手で取ることです。1匹のうちなら、取れば終わります。10匹を超えると、取っても卵が残り、また増えます。

見た目は赤くて丸く、小さな金魚の飾りのようにも見えます。それで、そのまま飼いたくなる人もいるでしょう。飼うなら、増える前提で、最初に上限を決めておきます。たとえば容器の壁に、卵のかたまりが3つ見えたら取る、というように。上限のない貝は、メダカよりずっと早く増えるからです。

針子や稚魚のいる容器では、どう考えるのか

針子は、卵よりさらに小さく、餌も水の汚れも敏感に受けます。ここに貝がいると、貝の食べ残しや死骸が水を傷め、針子が弱りやすくなります。貝が針子を食べるかどうかより、貝が増えて水を汚すほうを先に見ます。

針子の容器は、最初から貝を入れない前提で作ります。水草を入れるなら、別のバケツで貝の卵を確かめてからにします。産卵床を移したあと、容器の壁に貝の卵のかたまりが付いていたら、その場で取り除きます。小さな容器ほど、貝の数の影響が大きく出るからです。

貝と針子を同じ容器に入れた結果を、数字で書いた記録は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。ここは、確かめられていない部分です。確かめられないものは、入れないのが安全側の選び方になります。

ラムズホーンを飼うなら、どんな容器が向いているのか

先に、飼うかどうかの目安を書いておきます。ラムズホーンは、卵や針子を育てる容器には向きません。卵を産ませたい容器には入れない。成魚だけで、掃除役がほしい容器なら、数を決めて入れる。この2択で迷いは、ほぼ片づきます。

貝を飼いたい人もいます。そのときは、メダカの産卵や針子の育成をしない容器を選びます。成魚だけの容器で、餌を少なめにして、貝が増える元の食べ残しを出さない。この組み合わせなら、貝は増えすぎず、水の掃除も助けてくれます。

貝の飼育で見るのは、数と水の状態です。数が増えて壁を覆うようなら、餌を減らします。水が白く濁ったり、においが出たりしたら、貝の死骸が水を傷めているサインなので、すぐ取り除きます。貝は死ぬと、早く傷んで水を悪くします。底に動かない貝がいたら、早めに網ですくいます。

産卵や針子の育成をする容器と、貝のいる容器を、分ける。ひとことで言えば、これだけです。分けておけば、貝が卵を食べるかどうかを心配する必要がなくなります。

うまくいかないときは、何を疑うのか

貝を疑う前に、卵が減った時期と水温、餌の量を、一度書き出してみてください。原因が貝ではなかったと分かることが、案外多いからです。

貝を外したのに卵が減る。そのときは、順番に疑います。

まず、親メダカが食べていないか。次に、卵が受精しているか(白く濁った卵が多くないか)。最後に、水温が低すぎないか。この3つで、ほとんどの理由が説明できます。

ひとつ、正直に書いておきます。ゼリーのかたまりをメダカの卵と見間違えた人の話や、貝を針子の容器に入れて何が起きたかを書いた投稿は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。生きた卵を貝がどれだけ食べるかも、メダカでの実験は見つけられていません。ここに書いた内容は、仲間の貝を使った実験と、貝の仕組みから考えたものです。

まとめ

ラムズホーンは、死んだ卵やカビた卵を食べます。生きた卵は、食べないと言い切れません。貝のいる容器で卵が減って見えるのは、白い卵の掃除のこともあります。

確実に守りたいなら、産卵床ごと、貝のいない容器へ移します。親メダカからも守れます。貝は、卵のためだけには外さず、増えすぎて水が傷むときに、餌を減らして手で取ります。

よくある質問(FAQ)

Q. ラムズホーンはメダカの卵を食べますか。

A. 死んだ卵やカビた卵は食べます。生きた卵は、食べないと言い切れません。仲間の貝と別の魚の卵での実験では、生きた卵もゆっくり食べられました。確実に守りたいなら、産卵床ごと別の容器へ移します。

Q. ラムズホーンとヒメタニシは、同じように卵を食べませんか。

A. 同じとは言えません。ヒメタニシは、削る口で丸い卵の殻に歯が立たないので、卵を食べないと説明しています。ラムズホーンは別の仲間で、傷んだ卵を食べる実験があります。ヒメタニシの結論を当てはめません。

Q. 壁のゼリーのかたまりは、メダカの卵ですか。

A. 粒が寒天の中に並んで壁に広がっているなら、貝の卵です。メダカの卵は、直径1mmほどの透明な球で、糸で産卵床に絡みます。

Q. ラムズホーンは、なぜ急に増えるのですか。

A. 雌雄同体で、1匹いれば卵を産めるからです。水草に付いて1匹入り込んだだけで、容器じゅうに増えることがあります。増えるのは、餌が余っているときです。

Q. 卵を守るために、貝を外したほうがいいですか。

A. 卵のためだけに外す必要はありません。産卵床ごと貝のいない容器へ移せば守れます。外すのは、増えすぎて水が傷むときです。

Q. 増えすぎたラムズホーンは、どうやって減らしますか。

A. 餌を減らし、手で取ります。食べ残しが貝を増やしているので、貝だけ取ってもすぐ戻ります。薬で減らす方法は、メダカやエビに影響が出るので使いません。

Q. 針子の容器にラムズホーンを入れてもいいですか。

A. 勧めません。針子の容器は、水が汚れにくく卵や針子が安全なことが先です。貝を入れた結果を調べた投稿は見つかりませんでした。

Q. 貝のいる容器で、卵が減ったように見えるのはなぜですか。

A. 育たなかった白い卵を、貝が先に掃除している場合があります。見た目では、掃除と食べられたの区別はつきません。卵を取り出して孵化数を数えると分かります。

Q. 掃除役の貝は、何を選べばいいですか。

A. 増え方が穏やかなヒメタニシが、容器の管理は楽です。ヒメタニシは卵胎生で、爆発的には増えません。

卵を移した日、孵った数、減った数を、記憶だけで数えるのは大変です。メダカ台帳なら、容器ごとに日付と数を残せます。
→ 卵と孵化の数を、スマホに
台帳でできることを、もう少し詳しく

次に見るのは、ここ

掃除役の貝を選ぶならヒメタニシはメダカの卵を食べないへ。貝が増えすぎたらヒメタニシが増えすぎる原因と対策へ。孵った針子を育てるならメダカの稚魚はいつまで別容器へ。