アクアポニックスを始めるためには、必要な道具や材料を揃えることが重要です。
以下は、初心者でも失敗しにくい商品リストとその使い方の詳細です。
これらの商品を揃えれば、アクアポニックスをすぐに運用することが可能です。
1. アクアポニックスキット
アクアポニックスキットは、基本的な機材が全て揃っており、初心者でも簡単に始められます。成長ベッド、水槽、ポンプ、配管、培地が含まれています。
おすすめ製品
- 小型 アクアポニックス 水耕栽培 キット :アクアポニックスキットに必要な資材が全て揃ったセット商品です。配管はすべて必要な寸法に加工済み。道具が無くても組立てるだけで簡単に完成します。
- 中型 アクアポニックス 水耕栽培 キット :アクアポニックスキットに必要な資材が全て揃ったセット商品です。配管はすべて必要な寸法に加工済み。道具が無くても組立てるだけで簡単に完成します。
ティラピアや錦鯉であれば中型を、金魚、メダカなどは小型をお勧めします
2. 生体(魚)
アクアポニックスで使用する魚としては、錦鯉を最もお勧めします。錦鯉はヒーターが不要で、環境変化に強いです。ティラピアも人気ですが、ヒーターが必須です。
おすすめの魚
- 錦鯉:丈夫で長寿命。ヒーターが不要で飼育が簡単。
- ティラピア:成長が早く、食用にも適していますが、ヒーターが必要です。
- 金魚:鑑賞性も高く、ヒーター不要。
- メダカ:繁殖が容易。改良メダカも発達していて、錦鯉のようなメダカも作出されています。
3. エサ
魚の健康を保つために、適切な餌を用意します。過剰な給餌は水質を悪化させるため、適量を与えることが重要です。
おすすめ製品
- 高品質な魚の餌:栄養バランスが良く、成長を促進します。
4. 野菜の苗
野菜の苗を使うことで、発芽の失敗を避け、成長を確実にすることができます。また、ある程度育っているため、硝酸塩の吸収が期待できます。
おすすめの苗
苗のメリット
- ある程度育っているため、硝酸塩の吸収が期待できる
- 発芽の失敗を避けられる
植え方のポイント
- 根っこに付いている土を洗い流す:土が残っていると、水質が悪化する可能性があります。
5. 水質検査試薬
PH、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩のレベルを測定するためのキットです。定期的な水質管理が必要です。
おすすめ製品
- API Freshwater Master Test Kit by API:簡単に水質を測定できるセット。
6. バクテリア剤
アクアポニックスを即日運用するためには、バクテリア剤が必須です。これにより、バクテリアの成長を促進し、水質がすぐに安定します。
おすすめ製品
- バイコム 淡水用 スーパーバイコム スターターキット 250ml:
「SUPER BICOM 78」(硝化菌)は魚に有害なアンモニアや亜硝酸を分解して硝酸にします(硝化)。
「SUPER BICOM 21PD」(脱窒素菌)はフンや残餌などの有機物を分解、硝酸を窒素ガスにし(脱窒)、魚にとって快適な環境を作り出します。
7. カルキ抜き
水道水のカルキを除去するための薬剤です。魚や植物に有害なカルキを取り除きます。
おすすめ製品
- テトラ (Tetra) アクアセイフ:うるおい成分(強力保護コロイド)が体表を包み、魚の結構な粘膜・エラを守る水に調整します。水道水に含まれる魚い有害なカルキ(塩素)、クラミン、重金属(銅・亜鉛・鉛・カドミウムなど)を無害化します。天然の海藻抽出成分が水槽のろ過バクテリアの定着を促し、透明でクリアな水をつくります。
8. ニームオイル
害虫対策に効果的な天然の忌避剤です。無農薬で安全に使用でき、植物の健康を保ちます。
おすすめ製品
- ダイコー ニームオイル:ニーム種子から抽出した天然植物保護液です。
冷却式低温圧搾抽出方式で製造された製品であるため、純度が高く、水に溶けやすいので、使い勝手が良いオイルです。有効成分アザディラクチンが豊富で、定期的な散布で、さまざまな被害にも強くなります。
9. 肥料(キレート鉄、カリウム、カルシウム、微量元素)
植物の成長を促進するために必要な栄養素です。これらの肥料を定期的に追加することで、植物の健康を維持します。
肥料はすぐには必要ありませんが、持っておくと、肥料不足の兆候が出た際に直ちに対応することができます。
おすすめ製品
- キレート 鉄 DTPA Fe 肥料 :粉末状のDTPA-Fe キレート鉄。アクアポニックスで欠乏しやすい鉄を使いやすい1kg袋に小分けにしています。
- カリウム 肥料 アクアポニックス 有機 オーガニック:カリウムを中心に、リン酸、マグネシウム、微量要素が含まれる特殊肥料です。カリウムは、草木が原料のもの(約5%)と比べて、本商品は約35%と高濃度含まれています。
- カルシウム 肥料 アクアポニックス 有機 オーガニック:天然由来の有機性カルシウム材。pH調整にも使用できます。pH6.5未満になったら添加。水にゆっくり溶けるのでゆるやかにpHを上げてくれます。
- 微量要素 複合肥料 アクアポニックス 有機 オーガニック:コロイドケイ酸、フミン酸、カルシウム、二価鉄、そして20種類以上の微量要素が含まれる特殊肥料です。pHは、アルカリ性(約8.2)です。20種以上の微量要素が、不足しがちな養分を補給します。微生物の繁殖を促進させます。
10. ヒーター
寒い季節に水温を一定に保つための装置です。魚や植物が快適に過ごせるように水温を管理します。特にティラピアを飼育する場合は必須です。
特に屋外だと効率がかなりわるくなるので、保温シートや断熱材、温室などで工夫をしないと、電気代が高額になってしまうので注意が必要です。
おすすめ製品
- ニッソー プロテクトヒーター ストロングセーフ 1000プラスシーパレックスV1000 1000W:適合水容量:約500L以下。制御温度範囲:0℃~60℃。大型水槽用に進化したヒーターとサーモスタットのセット商品。ヒーター設置は縦置き、横置き可能。頼れる空焚き事故防止機能:ニッソーダブルセーフティ搭載。
11. 水換え用品(プロホース)とバケツ
水換えを行うための用品です。プロホースを使えば簡単に水槽の水を抜いて新しい水と交換できます。
おすすめ製品
- 水作 プロホース エクストラ L サイズ:使いやすく、効率的に水換えができるツール。
- リス バケツ アクティブバケツ『柔らかくて丈夫な』 ライトグリーン 14L:水換え時に使用する、しっかりした容量のものを用意します。注ぎやすい口元形状となので、水を撒いたり、注いだり、ガーデニングやアウトドア時に活躍します。
アクアポニックスの始め方
ステップ1:システムの設置
- 水平と光を確認して配置:システム全体が水平になるように設置し、光が十分に当たる場所を選びます。
- 成長ベッドを設置:水槽の上または隣に配置します。
- ポンプと配管を設置:ポンプを水槽にセットし、配管を成長ベッドへスムーズに水を流すように配置します。
- ハイドロボールを敷き詰める:成長ベッドに均一に敷き詰めます。
ステップ2:水質管理と即日運用
- カルキ抜きを使用して水道水のカルキを除去します。カルキは魚や植物に有害です。
- バクテリア剤を添加し、即日運用できるようにします。バクテリアはアンモニアを硝酸塩に変える役割を果たし、水質を安定させます。
- 水質検査試薬を使用してPH、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩のレベルを測定し、適切な水質を維持します。PHは6.8〜7.0が理想です。
ステップ3:魚と植物の導入
- 水合わせ:魚を導入する際は、水槽の水を少しずつ魚が入っている袋に加えて温度と水質を徐々に合わせます。これを約30分間行います。
- 魚の導入:水合わせが終わったら、錦鯉を水槽に導入します。錦鯉は飼育が簡単で、環境変化に強い魚です。
- 野菜の苗を成長ベッドに配置します。苗から始めることで、発芽の失敗を避け、成長を確実にすることができます。また、ある程度育っているため、硝酸塩の吸収が期待できます。
- 根っこに付いている土を洗い流す:土が残っていると、水質が悪化する可能性があるため、根を優しく水で洗い流します。
ステップ4:定期的なメンテナンス
- 魚の健康状態をチェックし、適切な餌を与えます。過剰な給餌は水質を悪化させるため、適量を守ります。
- 植物の成長を観察し、必要に応じて間引きや剪定を行います。これにより、植物が健康に成長しやすくなります。
- 水質を定期的に測定し、必要に応じて調整します。水質管理はアクアポニックスの成功に欠かせません。
- ニームオイルを使用して害虫を防除します。ニームオイルは無農薬で安全に使用でき、植物の健康を保ちます
- 定期的に肥料を追加し、植物の健康を維持します。キレート鉄、カリウム、カルシウム、微量元素をバランスよく追加します。
- 水換え:水質が悪化した場合や定期的に水を新鮮に保つために水換えを行います。プロホースを使用して古い水を抜き、新しい水を加えます。これをバケツを使って実施します。
- 魚の病気対策:隔離して薬浴。魚に異常が見られる場合は、直ちに隔離して薬浴を行います。専用の隔離容器に魚を移し、指示された薬を使って治療を行います。
まとめ
アクアポニックスを始めるためには、必要な道具や材料を揃え、基本的な手順を守ることが重要です。この記事で紹介した商品と手順を参考にすれば、初心者でも簡単にアクアポニックスを立ち上げ、成功させることができます。持続可能な食料生産を実現し、健康で新鮮な野菜を育てるために、ぜひ挑戦してみてください。このガイドがあなたのアクアポニックスシステムの成功に役立つことを願っています。
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