メダカを飼ってみたいけれど、何から買えばいいのか分からない。調べるほど水槽やろ過器や照明の話が出てきて、それなりの出費になりそうで身構えてしまう。
出てくる品目のほとんどは、あとから足せます。メダカを始めるのに必要なものは容器・カルキ抜き・エサの3つだけです。ろ過器も照明も、飼い始めてから必要になったときに足せば間に合います。
そしてもう一つ、最初に決めておくと後がラクになることがあります。屋内で飼うのか、屋外で飼うのかです。ここで必要な道具も、日々の手間も変わります。

- 必要なものは3つだけ。容器・カルキ抜き・餌。ろ過器も照明も、あとから足せます。
- 最初に決めるのは屋内か屋外か。ここで、あとに必要なものが変わります。
- 容器の目安は1匹あたり2リットル。よく言われる1リットルは上限に近い数字です。
- 餌は、私のところでは2〜3分で食べきる量を1日1〜2回。食べ残しは水を汚す大きな原因になります。
- 水を張ったその日には入れません。数日置いてから、少ない数で始めます。「直射日光はダメ」は屋内の話で、屋外では真夏だけ日よけをします。
- 最初の1週間が山場です。ここを越えれば、あとは足していくだけになります。
最初の分かれ道は「屋内か屋外か」


屋内飼育は、部屋の中でいつでも眺められるのが魅力です。ただし日光が届かないぶん、水草を育てるなら照明が要りますし、水が汚れやすいのでろ過器もあったほうが安心です。冬も水温を保ちやすく、一年を通して観賞したい方に向いています。
一方の屋外飼育は、日光と雨という自然の力を借りられるのが最大の利点です。日光が当たれば植物プランクトンや微生物が自然に湧き、それがエサにも水の浄化にもなります。照明もろ過器も基本的に必要ありません。
手間の少なさで選ぶなら、じつは屋外のほうがおすすめです。メダカはもともと日本の田んぼや用水路にいた魚なので、日本の屋外の気候がそのまま適した環境になります。ただし真夏の高水温だけは対策が必要で、この点はあとで触れます。
最初にそろえる3つ

① 飼育容器
いちばん大事な選択がこれです。目安はメダカ1匹あたり2リットル。「1匹1リットル」とよく言われますが、これは上限に近い数字なので、余裕を持たせるほうが失敗しにくくなります。6匹飼うなら12リットル以上を確保してください。
水が多いほど水質は安定し、水換えの頻度も下がります。置き場所が許すなら、迷ったときは大きいほうを選ぶのが正解です。
屋内なら、ろ過器とカルキ抜きまでセットになった水槽を選ぶと、最初から一式そろいます(照明は別売りです)。別々に買い足すより割安で、置いたその日から形になります。
屋外なら、左官用のプラ舟が定番です。安価で丈夫、水量もたっぷり取れるうえ、黒い容器はメダカの体色も揚がりやすくなります。
② カルキ抜き
水道水に含まれる塩素は、メダカにとって有害です。バケツに汲んで一日置けば自然に抜けますが、天気や気温に左右されるうえ、思い立ったときにすぐ水換えができません。
中和剤を1本持っておくと、その場で安全な水を作れます。粘膜保護の成分が入ったものもあります。
③ メダカのエサ
メダカは口が小さいので、粒の細かい専用のエサを選んでください。人間の感覚で多めに与えたくなりますが、食べ残しは水を汚す大きな原因になります。私のところでは、2〜3分で食べきる量を1日1〜2回にしています。
成長段階や目的でエサを使い分ける方法もありますが、最初は基本のもの1袋で十分です。餌を選ぶ基準はメダカのエサ選び完全ガイドにあります。
どのメダカを選ぶか
道具がそろったら、いよいよメダカ選びです。品種はとても多く、値段も1匹数十円から高いものまで幅があります。ただし最初の1匹は、丈夫で数が出ている品種から入るのが確実です。
定番は楊貴妃です。オレンジの体色が濃く出る改良品種で、丈夫さと価格のバランスがよく、はじめての1群れに向いています。繁殖もしやすいので、増える楽しみも早く味わえます。
通販で買う場合は、届いてすぐ容器に放さないでください。水温と水質を合わせる「水合わせ」をしないと、環境の急変で弱ってしまいます。ここは失敗が多いところなので、必ず時間をかけてください。手順はメダカの水合わせと立ち上げにまとめています。
はじめの1週間が肝心

道具がそろったら、すぐにメダカを入れたくなります。ですが水を張ったその日に入れるのは、初心者がもっとも失敗しやすいパターンです。
まずは水を張って数日置いてください。水温が置き場所になじみ、カルキも抜けます。
メダカを入れるときも、いきなり定員いっぱいにしないでください。最初は少なめの数で始めて、水が落ち着いてから足していくほうが安全です。同じ理由で、最初の1週間はエサも控えめにします。
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置き場所と日光の考え方

ここは屋内と屋外で答えが逆になるので注意してください。屋内では、直射日光の当たる窓際は避けます。水温が急激に上がりますし、コケも増えやすくなります。冷暖房の風が直接当たる場所も同じ理由で向きません。冬にヒーターなしで室内に置くなら、窓際の昼夜の温度差がいちばんの問題になります。その対処はメダカを室内でヒーターなしで冬越しへ。
屋外では、日光はむしろ味方です。体色が揚がり、水草も育ち、自然のエサとなる植物プランクトンも湧きます。「直射日光はダメ」という説明を見かけますが、それは屋内飼育を前提にした話だと考えてください。
ただし真夏だけは別です。水温が上がるほど水中の酸素は減ります。私のところでは、水温が30℃を超えたら、すだれや浮草で日陰をつくります。エアレーションを入れる線引きはエアレーションが必要になる条件で確かめられます。
あとから足せばいいもの
最初の3つで飼い始めたら、様子を見ながら必要なものを足していきます。慌てて買いそろえる必要はありません。実際に飼ってみて「これがあれば」と感じてから買うほうが、結局むだがありません。
水草は、隠れ家になり、水中の老廃物も吸ってくれます。ホテイアオイやアナカリスのように丈夫で扱いやすい種類なら、初心者でも枯らしにくく、産卵床にもなります。

水質の試験紙も、あると判断がラクになります。水換えのタイミングを感覚で決めていると、不安から必要以上に換えてしまいがちです。数値で分かれば、余計な作業を減らせます。
ろ過器は屋内で数を多めに飼う場合に検討してください。メダカは強い水流が苦手なので、水流の弱いスポンジ式や底面式が向いています。
照明が要るのは、屋内で水草も育てたい場合です。メダカだけなら部屋の明るさで足りますが、水草を入れるなら光が届かないと枯れてしまいます。明るさを調節できるものを選ぶと、コケの出方を見ながら加減できます。
紙の本を1冊だけ手元に置くなら、図鑑と繁殖まで通しで載っている定番の飼育本が便利です。容器の前で困ったとき、ぬれた手でもページで引けます。
続けるうちに出てくる疑問
飼い始めると、次はこんなことが気になってきます。あらかじめ答えを知っておくと、いざそうなったときに慌てずに済みます。
水換えは環境しだいで頻度が10倍近く変わりますし、旅行に行くときは数日エサを抜いても平気です。卵が採れたら稚魚の育て方を、水が緑色になったらグリーンウォーターの扱い方を確認してください。
まとめ:3つそろえて、あとは足していく
メダカ飼育は、容器とカルキ抜きとエサがあれば今日から始められます。屋内か屋外かだけ先に決めて、あとは飼いながら必要なものを足していけば十分です。
最初の1週間だけ、水を先に張ってゆっくり進めること。この一手間が、その後の何ヶ月かをずっとラクにしてくれます。
よくある質問(FAQ)
Q. メダカを飼うのに最低限必要なものは何ですか?
A. 飼育容器、カルキ抜き(中和剤)、メダカ用のエサの3つです。ろ過器や照明は屋外飼育なら基本的に不要で、屋内でも飼い始めてから必要に応じて足せば間に合います。
Q. メダカは屋内と屋外のどちらで飼うのがいいですか?
A. 手間の少なさでは屋外がおすすめです。日光によって微生物が自然に湧き、エサにも水の浄化にもなるため、照明もろ過器も基本的に必要ありません。ただし真夏の高水温対策だけは必要です。
Q. 容器はどのくらいの大きさが必要ですか?
A. メダカ1匹あたり2リットルを目安にしてください。「1匹1リットル」ともよく言われますが上限に近い数字なので、余裕を持たせたほうが水質が安定します。6匹なら12リットル以上が目安です。
Q. 水を張ったその日にメダカを入れても大丈夫ですか?
A. おすすめしません。まず水を張って数日置き、水温を置き場所になじませてください。最初は少ない数から入れ、1週間はエサも控えめにすると安定しやすくなります。
Q. 直射日光は避けたほうがいいですか?
A. 屋内なら避けてください。水温が急上昇し、コケも増えやすくなります。一方で屋外では日光は味方で、体色が揚がり水草も育ちます。ただし真夏は水温が上がりすぎるため、すだれや浮草で日陰をつくってください。
Q. エサはどのくらい与えればいいですか?
A. 私のところでは、2〜3分で食べきる量を1日1〜2回にしています。食べ残しは水を汚す大きな原因になるため、多めに与えないよう注意してください。
次に見るのは、ここ
水換えの回数を減らしたいなら水換えの頻度へ。
エアポンプを買うか迷っているならエアレーションは要るかへ。
餌を選び直すならエサの選び方へ。
孵ったばかりの針子を残したいなら針子の育て方へ。

